オレガノの栽培・保存方法|料理やポプリで楽しむ万能ハーブの魅力

オレガノの楽しみ方、育て方、保存方法

はじめに

料理好きなら一度は聞いたことがある「オレガノ」。地中海料理に欠かせないこのハーブは、香りと風味で料理を格上げするだけでなく、使い方次第で私たちの暮らしに新たな楽しさを加えてくれます。

ピザやパスタなどの定番料理はもちろん、お茶やクラフトにも応用できるため、「万能ハーブ」としても親しまれています。

この記事では、オレガノの魅力を余すことなく、初心者でも簡単に取り入れられる方法や、日常の料理をワンランクアップさせるアイデアをたっぷりご紹介。

これを読めば、今日からあなたの食卓にオレガノの風味を添えるヒントが見つかるはずです。さあ、一緒にオレガノの世界を楽しんでみましょう!



オレガノとは?

基本情報

オレガノ

学名Origanum vulgare
別名ハナハッカ、ワイルドマジョラム、
コモンマジョラム
原産地中海沿岸
科名シソ科ハナハッカ属
分類多年草
大きさ20cm〜90cm程度
耐性耐寒性:あり
耐暑性:普通
活用法料理、お茶、アロマ etc

特徴

オレガノ(学名:Origanum vulgare)は、シソ科に属する多年草で、地中海沿岸地域を中心に古代から愛用されてきたハーブです。その名はギリシャ語で「山の喜び」を意味し、古代ギリシャやローマでは薬草として利用され、幸福や健康を象徴する植物としても尊重されていました。

オレガノの香りは、温かみのあるスパイシーさとほのかな甘さが特徴です。この香りは、「カルバクロール」や「チモール」といった精油成分によるもので、抗酸化作用や抗菌作用があるとされています。そのため、料理だけでなく自然療法やアロマセラピーの分野でも注目されています。

料理では、トマトソースやピザ、パスタなど地中海料理に欠かせない存在です。乾燥させることで香りが凝縮され、肉料理や煮込み料理の風味を一層引き立てます。また、乾燥葉を細かく砕いたり、オリーブオイルに漬け込んだりすることで、より深い風味を楽しむことができます。



活用方法

料理での使い方

ピザやパスタ: 仕上げに乾燥オレガノを振りかけるだけで本格的な風味に。

スープやシチュー: 煮込み料理に加えることで奥深い味わいをプラス。

オイル漬け: オリーブオイルとミックスして、新鮮なパンに浸して楽しむのもおすすめ。


下記のページでは、ハーブを料理するときに便利なアイテムをご紹介しています。ご興味ある方はあわせてご覧ください。


② ハーブティー

オレガノを乾燥させて作ったハーブティーは、独特の風味と香りが特徴で、古くから薬用ハーブとしても利用されてきました。


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③ ポプリ

爽やかなオレガノの香りはポプリやアロマとして活用するのもおすすめ。リフレッシュしたい時に最適です。



オレガノを育ててみよう!

種まき&植え付け

生育環境としては、日当たりが良く、水はけと風通しが良い場所を好みますが、半日陰でも育ちます。ただし、日当たりが悪いと茎が徒長したり、花付きが悪くなったりすることがありますので注意が必要です。

<種から育てる場合>
▶︎発芽温度は15〜20℃前後。
▶︎春まきは3月中旬〜4月頃、秋まきは9月頃です。
▶︎先に土を湿らせておいて、種が重なり合わないようにばら撒きします。
▶︎種が非常に細かいので、覆土は2〜3mm程度にするか、覆土せずに種を蒔いてもOKです。

▶︎環境にもよりますが、3〜7日程度で発芽します。
▶︎発芽後、本葉が出たら間引きを行います。その後、本場が7〜8枚程度になったら植木鉢やプランターに移し替えましょう。


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<苗から育てる場合>
苗を購入して育てる際(複数の株を植え付ける際)は、株と株の間は20〜30cm程度あけて植えます。


鉢やプランターで育てる場合は、市販の元肥入り園芸用土(野菜用の培養土)で問題ありません。

もしご自身で土をブレンドしたい場合は、小粒の赤玉土7に対して腐葉土3で配合するのがおすすめです。

アルカリ性の土を好みますので、畑の土などを利用する場合は、事前に苦土石灰を混ぜておくのも有効です。



日常管理

◆水やり
オレガノは乾燥に強いハーブですが、鉢植えの場合は特に水やりの管理が重要です。地植えの場合は根付いた後、特に水やりをする必要はありませんが、鉢植えでは土の表面が乾いたタイミングでしっかりと水をあげましょう。


◆剪定
オレガノは成長すると花茎が伸び、花が咲くと葉が硬くなる傾向があります。そのため、花が咲く前に花茎を深めに切り戻すことで、葉を柔らかく、香り高く保つことができます。また、定期的に剪定することで新しい葉の成長を促します。


◆肥料
比較的肥料を必要としないハーブです。園芸用土を使った場合、元肥が含まれていることが多いため、植え付けからしばらくは追加の肥料は不要です。過剰に肥料を与えると葉の香りが薄くなったり、害虫を引き寄せたりすることがありますので、控えめにしましょう。


◆病害虫
春から夏にかけて気温が上がる頃、アブラムシやその他の害虫が発生することがあります。日々植物を観察し、害虫を見つけたら早めに駆除してください。特に鉢植えでは、風通しの良い場所に置くことで病害虫の発生を防ぐ効果があります。

病害虫の予防や駆除について、別途まとめた記事がありますので参考にしていただければ幸いです。



収穫

オレガノの収穫は、植物が健やかに成長し、背丈が15〜20cm程度になったら始めることができます。収穫の方法には以下の2つがあります。

株元から刈り取る方法

オレガノ全体を一度に収穫したい場合は、株元から刈り取ります。この方法は、大量の収穫が必要な場合や、乾燥させて保存用にする場合に適しています。刈り取る際には、根元から少し上を切り取ることで、植物が再生しやすくなります。

随時収穫する方法

日常的に必要な分だけ収穫したい場合は、新芽を傷つけないように外葉から収穫します。この方法では、外側の成熟した葉を摘み取り、中心部の新芽を残すことで、植物の成長を妨げることなく収穫を続けることができます。数日経てば新しい若芽が伸びてくるため、持続的に新鮮な葉を楽しめます。



保存方法

収穫したオレガノは、冷蔵または冷凍保存することができます。


<冷蔵保存> 保存期間:1週間程度

  1. 水分を吸わせる
    ボウルに水を張り、オレガノを短時間浸して葉を潤します。(できれば根がついている場合はそのまま)
  2. 水分を拭き取る
    葉についた水分をキッチンペーパーで優しく拭き取ります。
  3. 湿らせたペーパーで包む
    湿らせたキッチンペーパーでオレガノを包み、ポリ袋や保存用袋を被せます。袋の中に少し空気を残すようにすると鮮度が保たれます。
  4. 野菜室に保存
    保存袋をなるべく立てた状態で野菜室に保管してください。

<冷凍保存> 保存期間:1ヶ月程度

  1. 洗浄・乾燥
    オレガノの葉を洗い、水分をしっかり拭き取ります。
  2. 細かく刻む
    葉を細かく刻んで、使いやすいサイズに分けます。
  3. 冷凍用保存袋に入れる
    刻んだ葉を冷凍用保存袋に入れ、平らにならして冷凍庫へ。
  4. オリーブオイルと一緒に保存する方法(応用)
    刻んだオレガノをアイスキューブトレイに入れ、オリーブオイルを注いで冷凍することで、料理にそのまま使える便利な状態で保存できます。


最後に

オレガノはその芳醇な香りと風味、さらに多用途な使い方から、私たちの暮らしに豊かさを与えてくれる素晴らしいハーブです。家庭での栽培も比較的簡単で、収穫したオレガノを料理やアロマ、ポプリなどさまざまな形で楽しむことができます。

この記事を通じて、オレガノの育て方、収穫、保存方法、そしてその魅力に触れていただけたなら幸いです。ぜひご自身のライフスタイルに合った方法でオレガノを活用し、日々の生活に自然の恵みを取り入れてみてください。


また、同じキッチンハーブの一つ「コリアンダー(パクチー)」について解説したページもご用意していますので、ご興味のある方はぜひそちらもご覧ください!



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