【紫陽花(アナベル)】の花が垂れない・枝が折れない育て方、剪定

はじめに

アメリカ原産の紫陽花「アナベル」は、アメリカノリノキとも呼ばれ、一般的な日本産の紫陽花よりも開花期が長く、ボスケットボールサイズの大きな花房が特徴です。

開花期になると緑色だった蕾が白く美しい花を咲かせ存在感が際立ちます。

お庭に一株あるだけでも十分見応えがあり、観賞用の花壇花としても人気のある植物です。


しかし、大きくて見応えがあるのは嬉しいのですが、この大きさが原因で困ってしまうことも実はあります。

それは、花が垂れ下がってしまうということ。

アナベルを育てている多くの方は、この切実な悩みがよく理解できるはずです。。

特に雨が激しく降った後は、水分の重みが加わって花房が垂れ下がった状態になり、場合によっては折れてしまうということもあります。

先端が枝垂れてしまうのはアナベルの性質なので、仕方がない面もありますが、できれば折れないように対策をしておきたいものです。

ということで、今回はアナベルを丈夫に育て、折れにくくするためのちょっとしたお手入れのコツをご紹介します。



日本の紫陽花と違う点

アナベルには日本の紫陽花と異なる点があります。

今回のトピックに関連する違いとして挙げておきたいのが、新枝咲き(※)であるということです。

新枝咲き
=その年に伸びた枝に花をつけること。新梢咲きともいいます。

日本の紫陽花は、その年に伸ばした枝の上部で葉や茎を成長させて花芽を作り、翌年に花を咲かせます。

一方、アナベルは、その年に伸ばした枝先に花をつけるのです。

この花の付け方の違いは、アナベルに限らず、他の草花を育てるときにも剪定方法に関わってきますので、是非覚えておきましょう。

ちなみに、イングリッシュガーデンでお馴染みの「クレマチス」も品種によって新枝咲き、庭木としてお馴染みの「百日紅(サルスベリ)」も新枝咲きです。



育て方のポイント

アナベルの枝をなるべく垂らさず、折れにくく育てるには「樹高を低く丈夫に育てる」ことが大切です。

方法はとても簡単で、基本的には「剪定の仕方」と「施肥」の2つのポイントに集約されます。


剪定は強めに

樹高を低く保つために重要なのは剪定の方法です。

アナベルが垂れてしまう一番の要因は、細長く繊細な枝にあります。

枝を長く残しておけばおくほど、先端のほうに新しい枝ができて花を咲かせようとしますので、必然的に重みに耐えられなくなった枝がしなり、花が垂れ下がった状態になります。

つまり枝を太く短くする」ということがポイントになります。


枝を太く短くする為の剪定方法は至って簡単

全ての枝を地際で切り揃えるだけです。

日本の紫陽花の場合、翌年に開花する花芽を切り落とさないよう、冬から春先の剪定は神経を使いますが、アナベルの場合、今年伸びる枝に花をつけるので、さほど神経質になる必要はありません。

地際から10cm前後残して、バッサリと強めに剪定することで、春に伸びる枝数を少なくして敢えて新しい枝に養分を集中させます。

花の数は少し減りますが、枝が丈夫になり、垂れたり折れたりするリスクが軽減されます。

また、揃えて剪定することで高さが揃い、結果的にバランスの取れた姿になります。

4月に入ると細い枝をどんどん伸ばし始めますので、アナベルの剪定は冬から3月頃の間に行っておきましょう。



お礼肥と寒肥を忘れずに

いくら剪定をしっかり行って低く仕立てても、土の養分が不足していると丈夫な枝にはなりませんので、施肥もしっかりと行います。

丈夫な茎を育てるには「お礼肥」と「寒肥」が欠かせません。

お礼肥
=花が咲き終わった後に与える肥料のこと。

寒肥
=冬の休眠期に与える肥料のこと。

アナベルの場合は、緩効性の有機肥料を、花期後の7〜8月頃にお礼肥として、1〜2月頃に寒肥として与えます。

使用するのはどちらも油かす(または、油かすと骨粉を半々にブレンドしたもの)がおすすめです。

普段あまり肥料を使わないという方は、お礼肥や寒肥について簡単にまとめた下記のページをご参照ください。



うどんこ病の対策

アナベルは比較的病害虫に強いほうですが、風通しの悪い場所や日当たりの悪い栽培環境では主に「うどんこ病」が発生しやすくなります。

株の弱体化を招き、最悪の場合位は枯れてしまう原因になりますので、見つけ次第早急に対応しましょう。

うどんこ病

【症状】
葉に、白い粉をふいたような白いカビが発生します。

新芽に奇形の症状が現れた場合は、生長点付近にも発生している可能性があります。


【対処方法】
まずは症状の現れている葉を除去して蔓延を防ぎます。

除去した葉は地面に落とさず、廃棄処分してください。

白い部分が少ない時は、葉の除去でおさまる場合もありますが、既に蔓延している場合は薬剤が必要になるケースもあります。

うどんこ病に効く殺菌剤はこちらから(リンク先:楽天市場)

※読者の中には、薬剤を使わずにガーデン作りをしている方も多いかと思います。

あいびーさんのサイト「バラと小さなガーデンづくり」で紹介されていた重曹オイルスプレーが参考になりましたので、自宅にあるもので自然農薬を作ってみたいという方は、下記サイトをご参照ください。

(参考ページ:キッチンにあるものだけでウドンコ病を消す!「重曹オイルスプレー」これスゴイ!)

病気の発生は、栽培環境が合わないという植物からサインです。

 

薬剤散布などは一時的な対処に過ぎませんので、植え替えをするなどして快適な環境に移してあげることが大切です。

 

アナベルを植え替える場合は、地上部の葉が落ちている休眠期に行いましょう。



最後に

今回の記事では、アナベルを丈夫に育て、花が折れないようにするための方法を解説いたしました。

もしこれからアナベルを育ててみたいという方は、ネットショップでも様々なカラーバリエーションをお取り寄せできますので、栽培にチャレンジしてみてください!

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株が丈夫に育ち枝茎が安定するまでは支柱を使用するのも一つの選択肢です。

お庭の景観的にあまり好ましく思わない方もいるかと思いますが、オベリスクやガーデンアーチであればイングリッシュガーデン風な景観にできますのでおすすめです


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豆知識
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