ジャーマンカモミールとローマンカモミールの違いを分かりやすく解説!

ジャーマンカモミールとローマンカモミールの違いを解説

はじめに

ハーブの世界には、名前や見た目、用途が似ているために、混同されがちなものが数多くあります。「このハーブとあのハーブ、どう違うの?」と思ったことはありませんか?

この記事では、筆者が園芸店で働いていた経験をもとに、そんな「似て非なるハーブ」の違いをわかりやすく比較解説します。苗や種を選ぶ際のヒントにしていただければと思います。

今回ご紹介するのは、「ジャーマンカモミール」と「ローマンカモミール」。どちらも小さく可愛らしい白い花を咲かせ、ハーブティーやガーデニングで親しまれている人気のハーブですが、実は色々な違いがあります。

「具体的にどう違うの?」そんな疑問に答えながら、それぞれの特徴を詳しく解説していきます。これを読めば、あなたのハーブ選びがもっと楽しくなるはず!さっそく見ていきましょう。



共通する特徴

「ジャーマンカモミール」と「ローマンカモミール」には、いくつかの共通点があります。どちらも「カモミール」という名前を持ち、見た目や用途が似ているため、混同されることも少なくありません。

以下に、両者の主な共通点をまとめました。

  • どちらも「カモミール」であること
  • キク科に属する植物であること
  • お茶として楽しむことができること
  • 白い舌状花と黄色い筒状花を咲かせること
  • 寒さに強く、暑さには弱いこと

このように共通する部分が多い両者ですが、それぞれには独自の特徴があり、使い方や育て方が異なります。次のセクションでは、それぞれの基本情報と特徴を詳しく見ながら、違いを一緒に探っていきましょう!


基本情報

ジャーマンカモミール

ジャーマンカモミール

学名Matricaria recutita
別名ドイツカミツレ、カモマイル
原産ヨーロッパ〜アジア西部
科名キク科マトリカリア属
分類一年草
大きさ30〜60cm程度
開花時期4〜5月頃
花色白(筒状花は黄色)
耐性耐寒性:あり
耐暑性:なし
活用法ハーブティー、料理、
お風呂、精油 etc

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ローマンカモミール

ローマンカモミール

学名Chamaemelum nobile
別名ローマカミツレ etc
原産ヨーロッパ
科名キク科カマエメルム属
分類多年草
大きさ20〜30cm程度
開花時期5〜6月頃
花色白(筒状花は黄色)
耐性耐寒性:あり
耐暑性:なし
活用法ハーブティー、精油、
グランドカバー etc

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異なる点

一見すると花や葉が非常に似ている両者ですが、細かく見比べていくと違いが見えてきます。


見た目の違い

ジャーマンカモミールの花
ローマンカモミールの花

ジャーマンカモミールの花
中央の黄色い部分(筒状花)がぷっくらと膨らみ、花びらが外側に反り返るのが特徴です。

ローマンカモミールの花
筒状花は膨らむことがなく全体的に平たい印象を与えます。また、花全体のサイズはジャーマンカモミールよりも約1cm大きいです。


開花時期

ジャーマンカモミール
開花は4〜5月頃から始まり、比較的早い時期に咲きます。多くの園芸店では、このタイミングで苗が並び始めることが一般的です。

ローマンカモミール
開花は6〜7月頃と遅めで、ジャーマンカモミールの後に咲き始めます。



属の違い

「ジャーマンカモミール」と「ローマンカモミール」は、どちらもキク科に属する植物です。しかし、さらに詳しく分類すると異なる属に分けられます。

  • ジャーマンカモミール:マトリカリア属
  • ローマンカモミール:カマエメルム属

このように、同じ「カモミール」という名前を持ちながらも、それぞれ異なる属に属しているため、細部にわたって違いが見られます。これが育て方や特徴の違いにも影響を与えています。



ライフサイクルの違い

植物の「ライフサイクル」とは、種から芽を出し、成長して花を咲かせ、やがて枯れるまでの一生の過程を指します。このライフサイクルの長さや特性は植物によって異なり、育て方や管理方法に大きく影響します。

ジャーマンカモミール:一年草
春に種をまき、その年のうちに花を咲かせて枯れてしまう一年草です。つまり、毎年種をまいて新しい株を育てる必要があります。ただし、この植物は非常に丈夫で、こぼれた種が自然に発芽し、翌年に新たな株を育てることもよくあります。

ローマンカモミール:多年草
一度植えると翌年以降も枯れずに成長を続け、毎年株が少しずつ大きくなります。増やしたい場合は、種まきだけでなく、挿木や株分けといった方法でも簡単に増やすことができます。

このように、ジャーマンカモミールは「毎年新たに育てる必要がある一年草」、ローマンカモミールは「一度植えれば長く育てられる多年草」として、ライフサイクルの違いが育て方や管理の仕方に影響を与えています。



大きさの違い

ジャーマンカモミール
成長すると、大人の膝丈よりも高く、約1m近くまで生長します。庭や鉢植えでも背の高い植物として存在感を放ちます。

ローマンカモミール
一方で、ローマンカモミールは膝下程度の約30cmほどの高さにとどまります。コンパクトなサイズ感で、グラウンドカバーや小さなスペースでの栽培に適しています。


葉の香りの違い

ジャーマンカモミール
葉には香りがなく、主に花の香りを楽しむハーブです。そのため、香りを重視する場合は花の利用がメインとなります。

ローマンカモミール
葉には花と同じような心地よい香りがあります。これにより、花だけでなく葉も香りを楽しむ用途に使えるため、アロマやポプリなど幅広いシーンで活用されています。


味の違い

「ジャーマンカモミール」と「ローマンカモミール」は、どちらもお茶として親しまれています。その味わいには共通点もありますが、いくつかの違いがあります。

共通点
両者とも、甘く爽やかなリンゴのような香りが特徴です。この香りがリラックス効果をもたらし、多くの人に愛されています。

ジャーマンカモミールの味
クセや苦味がほとんどなく、非常に飲みやすいのが特徴です。初めてカモミールティーを試す方や、マイルドな風味が好きな方におすすめです。

ローマンカモミールの味
ほのかな苦味があります。苦味がある分、味に深みがあり、ハーブティー通の方には好まれることも多いです。



最後に(まとめ)

「ジャーマンカモミール」と「ローマンカモミール」は、一見似ているようで、その特徴や用途、育て方にはさまざまな違いがあります。

ジャーマンカモミールは、育てやすく初心者にもおすすめの一年草で、マイルドな味わいのハーブティーが楽しめます。一方、ローマンカモミールは多年草で、花や葉から漂う豊かな香りや、やや苦みのある深い味わいが魅力です。

どちらも素晴らしいハーブなので、用途やお好みに応じて選んでみてください。庭や鉢植えに加えるだけで、リラックス効果のある素敵な空間が広がりますよ。

最後までお読みいただきありがとうございました!ぜひこの記事を参考に、あなたにぴったりのカモミールを見つけてみてください。そして、新たなハーブライフを楽しんでみましょう!


今回ご紹介したカモミールの他にも、ハーブにはまだまだ混同しやすいものがたくさんあります。

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