「ヒソップ」と「アニスヒソップ」は別の植物?それぞれの特徴と違い

はじめに

植物の中には、名前も見た目も用途も似ており混同しやすいものがたくさんあります。

本記事は、筆者がハーブ専門店に勤務していた頃の体験を基に、似て非なる植物、勘違いしやすい植物についてそれぞれの特徴を比較しながら、2つの違いを解説させていただく内容となっております。

皆さんが苗や種を購入する時、もしくは実際に栽培される際の参考にしていただければ幸いです。


今回は「ヒソップ」と「アニスヒソップ」についてのご紹介です。

この2つのハーブにはどんな類似点があり、どんな違いがあるのか、早速みていきましょう!


類似する点

「ヒソップ」と「アニスヒソップ」、両者には下記のような共通点が挙げられます。

▶︎どちらも「ヒソップ」という名前を含む。
▶︎シソ科に属する。
▶︎多年草である。
▶︎寒さにも暑さにも強い。

▶︎お茶や料理に使うことができる。

このように、一見すると共通点がとても多く「一体どっちがどっちなの!?」と思われるかもしれませんね。

次の項ではそれぞれの基本情報と具体的な違いについて見ていきたいと思います。


基本情報

ヒソップ

学名Hyssopus officinalis
別名ヤナギハッカ
原産ヨーロッパ〜中央アジア
科名シソ科(ヤナギハッカ属)
分類多年草
大きさ40〜60cm程度
開花時期6〜8月頃
耐性耐寒性:あり
耐暑性:あり
活用法お茶、料理、アロマテラピー etc

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アニスヒソップ

学名Agastache foeniculum
別名アガスターシェ etc
原産北アメリカ
科名シソ科(カワミドリ属)
分類多年草
大きさ60〜80cm程度
開花時期5〜9月頃
耐性耐寒性:あり
耐暑性:あり
活用法お茶、料理、ポプリ etc

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異なる点

シソ科には非常に多くの植物があり、下位分類にはローズマリーの「マンネンロウ属」やラベンダーの「ラバンデュラ属」などもあります。

ヒソップもアニスヒソップもシソ科の植物で、ローズマリーやラベンダーのように別々の属に分類されますので”全く別の植物”です。

ただし、人間にあてはめると親戚のような近しい関係であると言えます。


原産地

ヒソップはヨーロッパから中央アジアアニスヒソップは北アメリカが原産です。


開花時期

花がつき始めるのはほぼ同じ頃ですが、少しだけアニスヒソップのほうが早い時期に咲き始め、開花期間もヒソップより少し長めです。



茎葉

ヒソップは、濃い緑色で艶がある細長い葉が特徴です。

一方、アニスヒソップの葉は表面が白っぽく、縁は鋸歯状になっています。

草丈はヒソップのほうが低く、株元の茎が徐々に木質化していくという特徴があります。


風味(ハーブティー)

どちらもお茶として楽しむことができますが、一般的にはヒソップのほうがハーブティーとしてよく飲まれています。

ヒソップのハーブティーはピリッとした苦味とミントのような爽やかさが特徴で、気管支や喉の調子を整えるのに効果的とされています。

一方、アニスヒソップのハーブティーは、セリ科のアニスを思わせるようなほんのりした甘さと爽やかさが特徴です。



最後に

今回は、似ているようで似ていない、似ていないようで似ている、という2つのヒソップについてご紹介しました。

見た目の違いは比較的分かりやすいですが、用途や開花時期、名前が似ているだけで混同してしまう方が多いハーブなので、本記事が少しでも参考になれば幸いです。

他にも、ヒソップとアニスヒソップのように名前に類似点があるハーブが存在しますので、ご興味ある方は下記の記事も是非ご一読ください。


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豆知識
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