肉料理と相性抜群のハーブ!【ルッコラ(ロケット)】の特徴と育て方

はじめに

皆さんは、スーパーやコンビニで販売されている袋詰め野菜サラダを利用されていますか?

中でも「ベビーリーフ」は、何種類かの野菜が一緒に入っており、風味に富んだグリーンサラダを楽しめるということで人気が高い商品です。

ベビーリーフの中身はメーカーによって様々で、リーフレタスやロメインレタス、ビート、エンダイブ、チコリ、からし菜、ほうれん草、など様々なものが含まれています。

そして、それらの素材の中でも特に香りを強く主張して特徴的な風味を演出してくれるのが「ルッコラ」です。

今回、そんなルッコラの特徴や種子から育てる方法についてご紹介したいと思います。


時々、ベビーリーフを”野菜の名前”と勘違いする方もいらっしゃいますが、「ベビーリーフ」自体は色々な野菜の若い葉っぱを集めたものの総称です。

お恥ずかしい話ですが、実は筆者もその昔、「ベビーリーフ」という野菜があるのだと思っていました…、、。



ルッコラについて

基本情報

ルッコラ

学名Eruca vesicaria
別名キバナスズシロ、ロケット etc
原産地中海沿岸
科名アブラナ科キバナスズシロ属
分類一年草
大きさ20cm程度
耐性耐寒性:あり
耐暑性:あり
活用法主に料理 etc

種類

ルッコラにはルッコラ・コルティヴァータ」という一年草と、「ルッコラ・セルヴァティカ(セルバチコ)」という多年草の2種類があります。

本記事でご紹介するのは、前者の「ルッコラ・コルティヴァータ」という品種で、別名「ロケットサラダ」や「エルーカ」とも呼ばれています。和名は「キバナスズシロ(黄花蘿蔔)」といいます。

※以下、本記事内ではルッコラ・コルティヴァータを「ルッコラ」と呼びます。

多年草のセルヴァティカ(セルバチコ)はコルティヴァータよりも風味が強く、パリッとした茎の歯応えが特徴で、ワイルドルッコラとも呼ばれています。

 

風味が強めで好き嫌いはあるかと思いますが、多年草なので毎年収穫できるのはありがたいです。



花の特徴

通常は背丈が20cmくらいになると食べる為に収穫してしまいますが、そのまま放置すると更に伸びて董立ちし、春から初夏にかけて十文字の形をした薄いクリーム色の花を咲かせます。

ルッコラの花はエディブルフラワーとして食用にもなり、花にも葉と同じような苦味と香ばしさがあります。



活用方法

一般のスーパーでも販売されており、イタリアンやフレンチでも付け合わせやトッピングとして度々登場しますので、普段から口にされたり実際に食事に取り入れている方も多いかと思います。

ルッコラには、動物性タンパク質と一緒に摂ることで吸収を促進する鉄分や、細胞の酸化を抑えるビタミン類、その他にも食物繊維βカロテンカリウムなどが含まれているため、特にお肉料理とは相性抜群です。



① 生のまま

ほんのりとした苦味とゴマのような香ばしさ、そして少しピリッとした辛みを持ち合わせた独特の風味をそのまま活かしたい場合は、やはり生食が一番です。

ベビーリーフのように、他の葉菜類と一緒にしてグリーンサラダとして食べたり、お肉料理の添え物にしたり、スープのトッピングとして生のまま乗せれば、色合いも栄養もプラスされます。


② 加熱して

βカロテンは油と一緒に摂ることで吸収率が上がる性質を持っていますので、軽く茹でておひたしにして食べたり、お肉と一緒に炒め物にしたり、風味を活かして天ぷらにするのもおすすめです!

加熱することで少し辛さや香りは弱まりますが、逆にクセがなくなって食べやすいという方もいます。


下記のページでは、ハーブを料理するときに便利なアイテムをご紹介しています。ご興味ある方はあわせてご覧ください。



ルッコラを育ててみよう!

パック詰めされた市販のものは、サッと洗ってそのまま食卓に並べられるのでとても手軽で便利なのですが、他の葉菜と比べると量のわりに値段が高いように感じます。

特に、料理のサイドアイテムやサラダとして頻繁に使う方にとっては、毎回スーパーで購入すると費用も嵩みます。

しかも、ケチケチと何日かに分けて使っていると、いつの間にか傷んでいる・・なんていうことも…。

ルッコラの栽培自体は初心者の方でも簡単にできますので、鉢やプランターを置くスペースがある方は是非チャレンジしてみてください。


種まき&植え付け

生育環境としては、日当たりが良く、水はけと風通しが良い場所を好みますが、乾燥しすぎるような場所ですと葉がかたくなり苦味が増しますので注意が必要です。

<種から育てる場合>
▶︎発芽温度は15〜20℃前後。
▶︎春まきは4月頃、秋まきは9月頃です。
▶︎基本的には地面に直接播き、間引きながら育てます。
▶︎先に土を湿らせておいて、土の表面に5mm程度の浅い溝を一直線に作り、種が重ならないように筋状に播きます。
▶︎ごく薄く(2〜3mm程度)覆土して軽く手で抑えます。

▶︎環境にもよりますが、3〜7日程度で発芽します。

▶︎本葉が2〜3枚になったら1回目の間引き、本葉が4〜5枚になって隣の葉と触れ合うくらいになったら2回目の間引きをします。

間引いた芽ももちろん食べることができます!そのまま捨ててしまうのはもったいないので、サラダに混ぜたりスープのトッピングなどにして美味しくいただきましょう!

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<苗から育てる場合>
苗を購入して育てる際(複数の株を植え付ける際)は、株と株の間は15〜20cm程度あけて植えます。


鉢やプランターで育てる場合は、市販の元肥入り園芸用土(野菜用の培養土)で問題ありません。

もしご自身で土をブレンドしたい場合は、小粒の赤玉土7に対して腐葉土3で配合するのがおすすめです。

アルカリ性の土を好みますので、畑の土などを利用する場合は、事前に苦土石灰を混ぜておくのも有効です。



日常管理

◆水やり
地植えの場合は、根付いた後の水やりは必要ありませんが、鉢植えの場合は、土の表面がやや乾いたらしっかりとあげてください。

前述の通り、乾燥すると葉の苦味が増しますので、水切れには注意しましょう。


◆剪定
とう立ちしやすく、花が咲くと葉がかたくなってきますので、花茎が伸びてきたら深めに切り落とします。


◆肥料
園芸用土を使った場合は元肥が入っているのでしばらくは肥料を入れる必要はありません。

また、ルッコラは収穫までの期間が短いため、特に追肥がなくても十分育ちます。

逆に肥料分が多すぎると虫を引き寄せてしまうこともあるので注意しましょう。


◆病害虫
気温が上がる頃にアブラムシやその他の害虫が発生することがあります。日々チェックして発見したら早めに駆除します。

病害虫の予防や駆除について、別途まとめた記事がありますので参考にしていただければ幸いです。



収穫

背丈が15〜20cmくらいになったら収穫できます。

収穫は、①株元から刈り取って丸々収穫する方法と、②食べたい時に随時収穫する方法があります。

②の場合は、新芽を傷つけずに残して、外葉から食べる分だけを収穫します。

数日経つとまた再び若い芽が伸びてきます。

上手に新芽を伸ばしつつ、シーズン中にできるだけ長期間食べ続けようにトライしてみてください!



保存方法

収穫したルッコラは、冷蔵または冷凍保存することができます。


<冷蔵保存> 保存期間:1週間程度
①ボールなどに水を張り、水分を吸わせておきます。(できれば根はつけたまま)
②葉についた水分をキッチンペーパーなどで拭き取ります。
③湿らせたキッチンペーパーで包みポリ袋を被せ、なるべく立てた状態で野菜室に保管。


<冷凍保存> 保存期間:1ヶ月程度
ルッコラは水分の多い葉野菜なので、生のまま冷凍するのに向いていません。一度茹でてから冷凍します。

①沸騰したお湯に塩を少々入れ、かために茹でます。(約1分程度)
②茹で上がったら冷水に浸します。
③水分を絞り、使いやすいサイズに切り分けてラップに包み冷凍庫で保存。



最後に

今回は、タネから簡単に育てることができ、更に家計にもやさしいハーブ「ルッコラ」についてご紹介しました。

ルッコラに限らず、お料理用のハーブには比較的家庭でも簡単に育てられるものが多いので、いつも購入して使っているという方は是非自家栽培にチャレンジしてみてください。

また、お子さんのいる家庭では「育ててから食べる」というプロセスを知ってもらう”食育”の一環としてもおすすめです。

タネまきから収穫、そしてお料理までの一連の流れを通して、植物の素晴らしさを味わっていただければと思います。


同じくキッチンハーブの一つ「コリアンダー(パクチー)」についても解説しているページがありますので、ご興味ある方はそちらもご覧くださいませ。



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ハーブについて品種と特徴
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