【イタリアンパセリ】の特徴と育て方 普通のパセリと何が違うの?

はじめに

皆さんは、揚げ物などの添え物として使われる「あのパセリ」、食べる派ですか?それとも食べない派ですか?

ちなみに筆者は、ちょっとクセのある味が苦手でして…「食べない派」で。。好んで食べる人には「もったいない!」と言われます。。

意外と知らない人も多いのですが、パセリはもの凄く栄養価の高いハーブなんです。

カルシウムやビタミン、カリウムやβカロテンなどを豊富に含み、中でも鉄分の含有量はハーブや野菜の中でもトップクラス!

一般的に鉄分が豊富な野菜といえば「小松菜」や「ほうれん草」が知られていますが、同じ重量比だとパセリに軍配が上がるほど鉄分の含有量が多いのです。

今回の記事では、パセリの中でも、唐揚げの隣にレモンと一緒にお座りしている「あの縮れた葉のパセリ」,,,とは異なる「イタリアンパセリ」についてご紹介いたします

家庭でも簡単に育てることができ、サラダや添え物として日常的に使えるハーブですので、本記事を参考に栽培に挑戦してみてください。



イタリアンパセリについて

基本情報

イタリアンパセリ

学名Petroselinum crispum var.
neapolitanum
別名フラットリーフパセリ etc
原産地中海沿岸
科名セリ科オランダゼリ属
分類二年草
大きさ15〜30cm程度
開花時期6〜7月頃
耐性耐寒性:あり
耐暑性:あり
活用法主に料理

冒頭でお伝えした通り、一般的に「パセリ」といえば、縮れた緑の葉を思い浮かべる方が圧倒的に多いかと思いますが、お馴染みのもしゃもしゃとした品種は、同じパセリでも「モスカールドパセリ」という品種です。

一方、「イタリアンパセリ」は、別名(フラットリーフパセリ)とも言われ、ミツバを思わせるような平らな葉が特徴です。


イタリアンパセリは二年草です。

あれっ!? 一年草や多年草は知ってるけど、二年草って何?。。と思われた方は、下記のページをあわせてご参照ください。

簡単に説明しますと、種を播いた一年目は茎葉を伸ばし生長し、二年目に花を咲かせて枯れてしまうのが「二年草」です。

初夏に、直径2ミリほどの可愛らしい小さな花を咲かせますが、収穫する場合は花芽が出てきた時点で切り取ってしまうため、あまり見る機会がないかもしれません…。

日本ではほとんど見かけないですが、根っこを食べるルートパセリ(ハンブルグパセリ)という品種もあります。

見た目は白いニンジンのような姿で、葉も根も食べられます。ヨーロッパの一部の国では家庭料理で使われ、煮込みやスープの材料になります。

国内ではほとんど見かけることはありませんが、種は入手できますのでご興味のある方はチェックしてみてください。



有機種子「ルートパセリ」はこちらから

活用方法

主に料理の食材として利用します

鉄分などの栄養素を豊富に含むため、ちょっと付け合わせにするだけで料理全体の栄養価を補う役目も果たしてくれます。


① 料理

基本的には、細かく刻んだりそのまま添えたりして生のまま使います。

サラダはもちろん、肉料理や魚料理、卵料理など様々なものにマッチします。料理にちょっと彩りを付け加えたいときにもおすすめです。

また、クッキーやクラッカーの生地に練り込めば、爽やかな風味も加わり一層美味しくなります。是非お試しください!


下記のページでは、ハーブを料理するときに便利なアイテムをご紹介しています。ご興味ある方はあわせてご覧ください。



② お酒の風味付け

ホワイトリカーと相性が良く、氷砂糖と一緒に2ヶ月ほど漬け込むと薬用酒になります。

イタリアンパセリに含まれる香りの成分「ピネン」には消化促進と消臭効果があり、「アピオール」には食欲増進と殺菌効果がありますので、食前や食後酒としておすすめです。

作り方はとても簡単

①収穫した茎葉100gを水で洗い、キッチンペーパーなどで水気を拭き取ります。

②氷砂糖50gとホワイトリカー1.8Lを容器に入れて密閉します。

③2ヶ月以上漬け込みます。漬け込むほど味が馴染んで飲みやすくなります。

※使用するイタリアンパセリや氷砂糖の量はお好みで調整しましょう。
※皮を剥いたレモンを半分に切り、一緒に漬け込むと更に飲みやすくなります。


実はお酒とハーブは非常に相性が良く、下記の記事でご紹介していますので、ご興味ある方はあわせてご覧ください。



イタリアンパセリを育ててみよう!

イタリアンパセリは初心者でも簡単に鉢植えやプランターで自家栽培できます。料理の食材として頻繁に使うという方は是非栽培にチャレンジしてみてください。


植え付け

生育環境としては、日当たりが良く風通しの良い場所を好みます。

ただし、強い光には弱く、日にあたりすぎると葉焼けしたり生育不良を起こす場合もありますので、真夏は半日陰に移動しましょう。


苗やタネは、多くのホームセンターや園芸店で取り扱っていますので、春先または秋口にお店に問い合わせて確認してみましょう。

全国のホームセンター検索はこちらから(リンク先:日本全国ホームセンターマップ)

もし見つからない場合は、ネットショップでも入手可能です。タネから育てるのはちょっとハードルが高いという方は苗から育てるほうが安心です。

イタリアンパセリの苗やタネを早速チェック!

高評価のおすすめ苗・種子↓↓



<種子から育てる>
▶︎発芽温度は15〜20℃前後
▶︎春まきは3〜5月頃、秋まきは9〜10月頃です。
▶︎植え替えを嫌う植物ですので、地面や鉢に直接播き、間引きながら育てます。
▶︎土に1cmほどの穴をあけて、3〜4粒タネを落とし
ます。(複数の株を育てる場合は、穴と穴の間隔を15cmほど空けます。)
▶︎ごく薄く(2〜3mm程度)覆土したら、日当たりの良い場所で乾燥しないように水やりを行いながら日常管理します。

▶︎環境にもよりますが、2〜3週間程度で発芽します。
▶︎本葉が2〜3枚になったら丈夫そうなものを残して間引きします。


<苗の植え付け>
苗から育てる方は、株と株の間に20cm程度の間隔を空けましょう。

イタリアンパセリは弱酸性の土を好みます。

市販品であれば、元肥入りの園芸用土やハーブの土で問題なく育ちますが、ご自身でブレンドするのであれば小粒の赤玉土7に対して腐葉土3の割合がおすすめです。



日常管理

◆水やり
地植えの場合、根付いてからは水やりの必要がありませんが、乾燥した日が長く続くようでしたらしっかりと与えましょう。

鉢植えの場合は、表面が乾いたら鉢底から流れ出るくらいたっぷりと与えてください。


◆肥料
園芸用土を使う場合、元肥は要りません。

葉が黄色っぽくなってきた場合は、液肥で2週間に一回程度養分を補ってあげましょう。

同様に、頻繁に収穫する場合も液肥を与えておけば生育が衰えません。



◆剪定
花をつけてしまうと、葉に行き渡る養分が激減してしまいますので、つぼみを見つけ次第早めに切り取りましょう。


◆病害虫
アブラムシやハダニ、イモムシがつくことがあります。

新芽につくと生育を阻害しますので早めに駆除しましょう。

害虫の予防と駆除に関しては下記のページを参考になさってください。



収穫

葉が10枚以上になった頃に収穫します。収穫を長く続けたい場合は外側の葉っぱから順次摘み取りましょう。

保存しておきたい場合は

冷蔵の場合
▶︎収穫したときの切り口を約1時間ほど水に浸け、その後、湿らせたペーパータオルで包み更にラップを巻きます。あとは保存用の袋に入れて野菜室で保管します。3日に1回、ペーパータオルを取り替えると1〜2週間程度は鮮度が保てます。

冷凍の場合
▶︎収穫したものを軽く洗って、水に5分程度浸して水を吸わせます。葉がシャキッとしたらペーパータオルで水分を拭き取って、使いやすいサイズにカットしたらフリーザーバッグに入れて冷凍庫へ。1〜2ヶ月程度は保存可能です。


最後に

今回は、栄養価も高く、家庭でも簡単に育てることができる「イタリアンパセリ」について解説させていただきました。

収穫期間も長く、常備食材として非常に重宝するハーブですので、是非ご家庭で育ててみてください。

ルッコラやコリアンダーなど、他のキッチンハーブと寄せ植えするのもおすすめです!



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ハーブについて品種と特徴
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