はじめに

お庭に彩りを添える観賞用の花。大小さまざまな形や色を組み合わせて、「ここにはこの色を」とイメージ通りに空間を埋めていくのは楽しい作業ですよね。
でも、ハーブを植えるとなると話が少し変わってきます。
「このハーブもいいな、あのハーブも植えたい!」と欲張って植えた結果、気づけばお庭全体が緑一色…華やかさがどこか物足りない、なんてことはありませんか?
さらに、ハーブは収穫が目的の場合が多く、花穂がついたら剪定することがほとんど。そのため、せっかく咲いた花を楽しむ間もなく、緑だらけのお庭になりがちです。
「それでもハーブのある暮らしがしたい!」と思う方に朗報です。
本記事では、お庭に明るさをプラスする「黄色い花が咲くハーブ」を厳選してご紹介します。華やかな黄色のアクセントを取り入れつつ、実用性もしっかり兼ね備えたハーブたちで、彩り豊かなお庭づくりを楽しんでみませんか?

黄色い花が咲くハーブ10選
早速ご紹介していきたいと思いますが、文中に「一年草」や「多年草」という言葉が出てきますので、「何だっけ…?」という方は下記の記事を参考になさってください。
セントジョーンズワート

学名 | Hypericum perforatum |
種類 | 多年草(宿根草) |
大きさ | 高さ:50〜100cm 株幅:50cm程度 |
開花時期 | 6月〜8月頃 |
耐性 | 耐寒性:あり 耐暑性:あり |
生育環境 | 日当たり、風通し、水はけの良い場所 ※半日陰でもOK |
活用法 | メディカル、アロマ、ハーブティー etc |
「西洋オトギリソウ」として知られ、古くからメディカルハーブとして多くの場面で活用されてきました。近年ではサプリメントの原料として注目を集め、幅広い認知を得るようになりました。鮮やかな黄色い5弁の花は、染料としても用いられることがあります。
・地下茎で横に広がりながら成長するのが特徴です。
・ヨーロッパの一部の国では医薬品として正式に認可されています。
・ハーブティーにすると、すっきりとした爽やかな甘さが楽しめます。

<注意が必要な点>
セントジョーンズワートを摂取する際は、特定の薬の効果に影響を与える可能性があるため注意が必要です。特に、日常的に薬を服用している方は必ず事前に医師に相談してください。また、妊婦やお子様への使用も控えるようにしましょう。
セントジョーンズワートについては、下記のページでもう少し詳しくご案内しています。
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タンジー

学名 | Tanacetum vulgare |
種類 | 多年草(宿根草) |
大きさ | 高さ:50〜150cm 株幅:50cm程度 |
開花時期 | 7月〜9月頃 |
耐性 | 耐寒性:あり 耐暑性:あり |
生育環境 | 日当たり、風通し、水はけの良い場所 ※半日陰でもOK |
活用法 | 染色、切り花、ドライフラワー、虫除け etc |
夏から秋にかけて咲く黄色い花は、ふんわりとした丸みのある形が特徴です。その優しい見た目から、ドライフラワーや切り花としても人気があります。また、大きな花の背景に植えてもバランスを崩すことなく、自然に景観を彩ってくれるため、庭づくりにおすすめのハーブです。病害虫に強く、手間がかかりにくいので初心者でも育てやすいのが魅力。
・コンパニオンプランツとして薔薇や果樹との相性が抜群です。
・毒性があるため、飲食には使用できません。
・乾燥しても色褪せにくいため、ドライフラワーに最適です。

タンジーについては、下記のページでもう少し詳しくご案内しています。
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ルー(ヘンルーダ)

学名 | Ruta graveolens |
種類 | 多年草(常緑) |
大きさ | 高さ:50〜100cm 株幅:50cm程度 |
開花時期 | 6月〜7月頃 |
耐性 | 耐寒性:あまりない 耐暑性:あり |
生育環境 | 日当たり、風通し、水はけの良い場所 ※半日陰でもOK |
活用法 | ドライフラワー、サシェ、虫除け、猫除け、コンパニオンプランツ etc |
「ルー」または「コモンルー」と呼ばれるこのハーブは、猫の嫌がる独特な香りを持つことから「猫よらず」とも呼ばれています。庭での存在感は花だけでなく、丸みのある美しい葉っぱも魅力のひとつです。
ただし、毒性があるため、茎や葉に触れると肌がかぶれることがありますので、取り扱いには十分ご注意ください。
・猫よらずの名の通り、猫が嫌がる香りを放つため、愛猫家の方は栽培時に気をつけましょう。
・コンパニオンプランツとして、薔薇やイチゴとの相性が良い一方で、バジルとの組み合わせは避けたほうが無難です。
・アゲハ蝶の幼虫がつきやすいため、昆虫が苦手な方には向かないかもしれません……。

ルーについては、下記のページでもう少し詳しくご案内しています。
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ダイヤーズカモミール

学名 | Anthemis tinctoria |
種類 | 多年草(常緑) |
大きさ | 高さ:50〜80cm 株幅:50cm程度 |
開花時期 | 5月〜7月頃 |
耐性 | 耐寒性:あり 耐暑性:あり (蒸れには弱い) |
生育環境 | 日当たり、風通し、水はけの良い場所 |
活用法 | 観賞、草木染め、切り花 etc |
ダイヤーズカモミールは、花や葉に香りがないため主に観賞用として親しまれています。一般的にカモミールといえば、白い花を咲かせるジャーマン種やローマン種が思い浮かびますが、この品種は直径3cmほどの鮮やかな黄色い花が特徴です。庭や花壇に彩りを添える存在感があります。
・育てやすい品種ですので、初めての方にもおすすめです。
・「ゴールデンマーガレット」という名前で流通している場合も有ります。
・成長が進むと株周辺が密集してきますので、蒸れを防ぐために刈り込みましょう。
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カレープラント

学名 | Helichrysum italicum |
種類 | 多年草(常緑) |
大きさ | 30〜60cm |
開花時期 | 7月〜9月頃 |
耐性 | 耐寒性:あり (−5℃くらいまで) 耐暑性:あり |
生育環境 | 日当たり、風通し、水はけの良い場所 |
活用法 | 料理、ドライフラワー、ポプリ、観賞 etc |
その名の通りカレーのような香りを持つカレープラントですが、実はカレーの原料として使われることはありません。代わりに、ピクルスや煮込み料理の香り付けにぴったりのハーブです。
鮮やかな黄色い花は乾燥しても色褪せしにくいため、ドライフラワーとしてもおすすめ。また、シルバーグレーの葉や茎は、花が咲いていない時期でも美しい存在感を放ちます。
・ミカン科の「カレーリーフ」と混同されることがありますが、カレープラントはキク科の全く異なる植物です。
・耐寒性があるものの、特に寒冷地では冬の保護対策を施すと安心です。
・湿気に弱いため、剪定を行い株元に風通しを確保することが大切です。
カレーリーフ(カレーの木)との違いは下記のページにて解説しています。
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サントリナ・グレー

学名 | Santolina chamaecyparissus |
種類 | 多年草(常緑) |
大きさ | 高さ:30〜50cm 株幅:30〜50cm |
開花時期 | 5月〜7月頃 |
耐性 | 耐寒性あり 耐暑性あり (蒸れには弱い) |
生育環境 | 日当たり、風通し、水はけの良い場所 |
活用法 | ドライフラワー、ポプリ、虫除け etc |
別名:コットンラベンダーとも呼ばれるサントリナは、庭のデザインに取り入れやすい魅力的なハーブです。特にサントリナ・グレーはシルバーリーフが美しく、グランドカバーやガーデンのアクセントとしておすすめ。花は約2cm程度で、可愛らしいボタンのような形をしています。
・茎葉が緑色の「サントリナグリーン」という品種もあり、庭のデザインに合わせて使い分けるとよりおしゃれな演出が可能です。
・蒸れに弱いため、梅雨から夏にかけての湿気対策が大切。ボリュームが増えた際は、株周辺の枝葉をこまめに剪定して風通しを確保しましょう。
サントリナ グレーについては、下記のページでもう少し詳しくご案内しています。
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ディル

学名 | Anethum graveolens |
種類 | 一年草、二年草 |
大きさ | 高さ:60〜100cm 株幅:20〜30cm |
開花時期 | 5月〜7月頃 |
耐性 | 耐寒性:あり 耐暑性:なし (20℃後半になると一気に弱くなります) |
生育環境 | 日当たり、風通し、水はけの良い場所 |
活用法 | 料理、ハーブティー etc |
繊細な細葉と小さく可憐な花が特徴のこのハーブは、爽やかで上品な香りが魅力です。観賞用としても楽しめますが、一般的には料理、特に魚料理との相性の良さで知られています。香りが素材の味を引き立て、料理にアクセントを加えてくれます。
・フェンネルとよく似ていると言われますが、ディルはイノンド属の一年草、フェンネルはウイキョウ属の多年草です。
・交雑しやすいため、フェンネルと一緒に育てる際は間隔をあけて植えましょう。
・葉を長く楽しむコツとして、花芽が出たらすぐに摘むことで香りが持続します。
ディルについては、下記のページでもう少し詳しくご案内しています。
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フェンネル

学名 | Foeniculum vulgare |
種類 | 多年草(宿根草) |
大きさ | 高さ:1〜2m 株幅:30〜60cm |
開花時期 | 5月〜8月頃 |
耐性 | 耐寒性:あり 耐暑性:あり |
生育環境 | 日当たり、風通し、水はけの良い場所 |
活用法 | 料理、ハーブティー、メディカル、 etc |
糸状の細い葉と小さな黄色い花が特徴のハーブで、世界中で食用や薬用として長い歴史を持つ植物です。上の画像にあるのは、風味が豊かな「スイートフェンネル」ですが、ブロンズ色の葉が美しい「ブロンズフェンネル」という品種も人気があります。
・フェンネルは別名「ウイキョウ(茴香)」とも呼ばれ、生薬として胃腸の調子を整えるなどの効果が期待されています。
・魚料理との相性が良く、グリルやマリネ、スープなどに幅広く使われます。
・フェンネルを植える際は注意が必要で、豆類、トマト、コリアンダーなどの生長を妨げる可能性があります。これらの植物は近くに植えないようにしましょう。にんじんやディルとは交雑しやすいので、離して植えるのがベストです。
ディルとフェンネルの見分け方、育てる時の注意点は下記のページにまとめましたので、よろしければご参照ください。
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レディースマントル

学名 | Alchemilla mollis |
種類 | 多年草(常緑) |
大きさ | 高さ:20〜60cm 株幅:30〜60cm |
開花時期 | 5月〜7月頃 |
耐性 | 耐寒性:あり 耐暑性:あまりない |
生育環境 | 半日陰、風通し、水はけの良い場所 |
活用法 | 切り花、ドライフラワー etc |
イングリッシュガーデンで非常に人気のあるレディースマントルは、丈夫で育てやすいハーブとして知られています。星型で明るい黄緑色の花を密集して咲かせ、庭全体をナチュラルでやわらかな雰囲気に仕上げてくれます。手間もかかりにくいため、ガーデニング初心者にもおすすめです。種まきから発芽まで時間がかかるため、苗での植え付けをおすすめします。
・蒸れに弱いため、株元が密集しないように剪定して風通しを確保しましょう。
・花壇の縁取りや低木の株元にグランドカバーとして植えると、ナチュラルなアクセントを加えられます。
・暖地よりも寒冷地向きで、涼しい環境の方が元気に育ちます。
レディースマントルについては、下記のページでもう少し詳しくご案内しています。
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エキナセア メローイエロー

学名 | Echinacea purpurea ‘Mellow Yellow’ |
種類 | 多年草(宿根草) |
大きさ | 高さ:60〜80cm 株幅:40〜60cm |
開花時期 | 5月〜8月頃 |
耐性 | 耐寒性:あり 耐暑性:あり |
生育環境 | 日当たり、風通し、水はけの良い場所 |
活用法 | 切り花、ドライフラワー etc |
さまざまなカラーバリエーションが楽しめるエキナセアの中でも、特に印象的なのが明るい黄色の品種です。淡いクリーム系の優しい色からオレンジに近い鮮やかな色まで、個体によって色合いが異なるため、庭に表情豊かな彩りを添えてくれます。
他のエキナセアの品種と組み合わせて植えれば、視覚的なアクセントが生まれ、観賞価値がさらに高まります。
・丈夫な性質を持ち、ガーデニング初心者でも育てやすいのが魅力です。
・観賞用に特化した品種のため、薬効はほとんどありません。
・肥料が少なくても元気に育ちますが、肥料の与えすぎには注意。過剰に与えると弱る原因になります。
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最後に
黄色い草花は、赤系のパワフルな花の印象を柔らかく中和させたり、白系の控えめさに少し華やかさを加えてくれます。

また、黄色には沈んだ気持ちを明るく元気にしてくれる効果があり、日常的に目にするお庭のカラーバリエーションとして非常に重宝される色です。
彩りに少し加えるだけでも、全体の色彩調和が保たれ、派手過ぎず地味過ぎずというポジションでしっかりと役割を果たしてくれます。
ハーブ系の花はどうしても控えめなものが多いので、「ハーブは植えたいけど、彩りも大事だな…」と思っている方は、是非この記事を参考に庭づくりに取り組んでいただければ幸いです。
下記のページでは白花品種のラベンダー(ホワイトラベンダー)をご紹介していますので、本記事で紹介した黄色い花のハーブと組み合わせるのもおすすです!
庭木としてオススメのハーブをまとめた記事もございますので、是非あわせてご覧ください。
紫やピンクの花が咲くハーブを植栽に取り入れたい方は下記のページもご参照ください。
