猫が大好きなハーブ【キャットニップ】とは? 特徴や育て方、活用法

はじめに

皆さんが、”猫の好む植物”と聞いたとき、真っ先に思い浮かぶのはどんな植物ですか?

恐らく、多くの方は一般的に親しまれている「またたび」を思い浮かべるかもしれません。

猫用のおやつやオモチャの原料として利用されてきたまたたびですが、最近ではエナジードリンクの原料として使われたことで話題になりました。

国産またたびを使用したエナジードリンク「HICAT-Hi ENERGY」はこちら

実はハーブの中にも、このまたたび同様に猫が好む植物があるのをご存知でしょうか?

それが、今回ご紹介する「キャットニップ」というハーブです。

ガーデニングも猫も大好き!という方にとっては日常的に楽しめるハーブですので、本記事を参考に是非栽培にもチャレンジしていただければと思います。



キャットニップについて

基本情報

キャットニップ

学名Nepeta cataria
別名イヌハッカ、筑摩ハッカ
原産ヨーロッパ、アジア南西部
科名シソ科イヌハッカ属
分類多年草
大きさ20cm〜60cm程度
開花時期5月〜8月頃
耐性耐寒性:あり
耐暑性:あり
活用法お茶、料理、虫除け etc

キャットニップは、別名「イヌハッカ」と呼ばれるシソ科の多年草ハーブです。

見た目はミントに非常に似ており、同じくシソ科に属する植物なので、いわば親戚のような感じですね。

栽培環境にもよりますが、大きく生長すると1mくらいの高さになる場合もあります。


ギザギザした葉にはミントのような香りがあり、春から夏にかけて、先端にシソ科らしい白や紫の小さな花を咲かせます。

暑さ寒さに強く生育旺盛で、初心者でも安心して育てられるハーブです。

ネコが好きな植物なのに「イヌハッカ」だなんて、なんだか不思議ですよね。

 

昔、「イヌ」という言葉は「役に立たない」とか「劣るもの」という意味で使われていました。

 

その為、ハッカよりも香りが弱いということで「イヌハッカ(=キャットニップ)」という名がつけられたと言われています。



ネコが好む理由

キャットニップは、「cat(=ネコ)」「nip=(噛む)」を合わせたネーミングから想像できる通り、ネコを虜にするハーブとして知られています。

冒頭でもお伝えした通り、ネコが好む植物として日本では「またたび」が一般的ですが、欧米ではこのキャットニップのほうが広く親しまれています。


ネコがキャットニップを好む理由は、高揚感を与える成分(ネペタラクトン)が含まれているからです。

実は、またたびにもネコをメロメロにする同じような成分(ネペタラクトール)が含まれており、この二つは非常に化学構造が似ているということがわかっています。


キャットニップをネコに与えると、寝転んだり、顔を擦り付けたり、ペロペロと舐め始めたりします。

しかし、ネコによっては全く興味を示さない例もあり、遺伝の影響や成長段階によって差があるといわれています。

ネコちゃんの中には、逆にこの成分に反応しすぎてしまう子もいるようです。

 

一度試しに使ってみたい場合、不測の事態を想定して多頭飼いの方や小さなお子さんがいる方は予めご注意ください



キャットニップを育ててみよう!

 もし「キャットニップを育ててみたい!」という方は、簡単に栽培方法をまとめましたので参考にしてください。

キャトニップの苗

【苗選び】
葉色が緑緑しくて、株元から小さな芽が吹き出しているもの。

ハーブ苗選びのポイントは下記のページでも詳しく解説しておりますので、あわせてご覧ください。


キャットニップの苗をお探しの方はこちらから

高評価のおすすめ苗↓↓



【植える場所】
日当たりと風通し、水はけの良い場所を好みます。
(鉢植えでも地植えでもOK)

生育旺盛ですので、鉢植えの場合は7号か8号サイズがおすすめです。

初めて鉢選びをされる方は下記のページを参考になさってください。


【日常管理と収穫】
◆水やり 
(鉢植え)土の表面が乾いたらたっぷりとあげてください。 
(地植え)乾燥が続かない限りは必要ありません。


◆剪定 
枝葉が増えると湿気がたまりやすく株元が蒸れ弱ってしまいます。

風通しをよくするために、ハサミなどで増えすぎた枝をすいてあげてください。

ハーブの剪定がはじめてという方は下記の記事を参考になさってください。


◆収穫 
葉が茂っているうちはいつでも収穫OK。

ただし、茎から小さな芽が出ている場合はその部分を残してあげましょう。



キャットニップを使ったネコ用品

今ではネコちゃんの嗜好品として、原料の一部にキャットニップを使用したフード、スプレー、しつけ用品、おもちゃなど、飼い主さんのニーズに合わせた様々なものがたくさん販売されています。

以前はまたたびが配合された商品が主流でしたが、最近では効き目が程よいキャットニップ配合の雑貨が人気です。


<参考商品>


愛猫家のお友達がいる方にはギフトとしてもオススメです♪

デザインも様々なものが販売されているので、好みに合わせて選んでみてください


活用方法

キャットニップには、の嗜好品以外にも下記のような用途があります。

  • ハーブティー
  • 料理
  • 虫除け

ハーブティー

キャットニップのお茶はミントのフレーバーに似ていますが、ミントの爽快感は好きだけど少しキツイのは苦手….という方でもあっさり飲める味です。

蜂蜜を加えると更にまろやかさが増します♪

キャットニップティー

もちろんキャットニップだけでも楽しめますが、相性の良い他のハーブとブレンドすれば味わいも深くなり、更に楽しむことができます。

レモン系のフレーバーが好きな方はレモングラスと一緒に、同じく少しフルーティーな味わいを楽しみたい方は、ほのかなアップル感が漂うカモミールとのブレンドが相性抜群です!

自分で育てるのはちょっと…..という方はドライのキャットニップティーも市販されていますので、是非一度試してみてください。

注)妊娠中や授乳中の方は、ハーブティーの使用をお控えください。またお薬を常用されている方もハーブの種類によっては薬の効果に影響を及ぼすものもありますので、事前に医師へご相談することをお忘れなく。

キャットニップのシングルハーブティーはこちら

料理

幅広い料理にアクセント付けとしておすすめです。

あまりそのままモリモリ食べるというものではないので、肉料理の香り付けやサラダに適量を使用します。

また、乾燥したものをミルなどで細かく砕き、お塩とブレンドすればバーブソルトにもなります。作り置きしておけば、食材にかけて焼くだけでハーブ料理の完成です!


ハーブの乾燥には家庭用のフードドライヤーがおすすめです。

カビの発生を気にせず、天日干しほど時間をかけずにドライハーブを作ることができます。

高評価&人気のフードドライヤー↓↓



虫除け

 キャットニップに含まれる「ネペタラクトン」という成分は、ネコに好まれる一方で、虫が嫌がるという性質もあります。

その防虫効果は市販の虫除けスプレーに含まれるディートという化学物質よりも高いと言われています。

市販の虫除けに含まれている「ディート」は、「ジエチルトルアミド」といって元々は米軍が兵士用に開発したものです。

効果がある一方で毒性を懸念する声も上がっており、使用を控える人も増えてきました。

もし無添加で天然成分を活用したスプレーが簡単に作れるのであれば、是非そちらを選びたいものですね。


【超簡単!キャットニップ虫除けスプレーの作り方】

<材料>
A: キャットニップの葉 3グラム程度
B: 精製水 25ml
C: エタノール 10ml
その他:スプレーボトル 1本

<作り方>
1:A〜Cの材料をスプレーボトルに入れる
2:ボトルに蓋をして振る
3:一晩寝かせたら葉を取り出す

これだけで完成です!!


ご家庭用としてお子様がいる方や市販の虫除けで肌が荒れてしまうような方でも比較的安心して使用できますので、是非一度お試しください♪

※注意※
乳幼児や妊婦さん、肌が極端に弱い方は、直接つけるのを控え衣類やベビーカーなどにつけるようにしましょう。また、肌に合わない場合はすぐに使用を中止してください。



最後に

今回は「ネコに好かれて虫には嫌われる」という何とも嬉しいハーブ、キャットニップをご紹介いたしました。

もちろん、ガーデニングファンにも観賞用として人気のあるハーブですので、是非一度、ご家庭で育ててみてください。


ちなみに、通称 ”猫よらず” と呼ばれる「ルー(ヘンルーダ)」というハーブもありますので、愛猫家の方は間違ってお庭に植えないようにお気をつけください。

ネコちゃんが家出してしまうかもしれませんので…。


スポンサーリンク
スポンサーリンク
ハーブについて品種と特徴
シェアする
スポンサーリンク
スポンサーリンク