はじめに
英語で「fish mint(フィッシュミント)」と呼ばれるドクダミには独特の香りがあり、繁殖力が強いため雑草としては非常に厄介な存在です。
一方で、解毒や利尿作用など様々な薬効があるため「ドクダミ茶」として飲まれたり、薬草酒の原料として利用されるなど様々な用途があります。
本記事では、そんなちょっとクセの強い「ドクダミ」を利用した防虫スプレー(忌避剤)の作り方について解説したいと思います。
気温が上がる頃に大量発生しやすいアブラムシなどの害虫対策として是非お役立てください。
ドクダミの防虫スプレーとは?
ドクダミには「デカノイルアセトアルデヒド」や「ラウリルアルデヒド」という抗菌作用のある成分が含まれており、これがクセのあるドクダミの香りのもとになっています。
そしてこの香りを活かして、カメムシやアブラムシなどの害虫を遠ざける役割を果たすのが、ドクダミの防虫スプレーです。
化学的な薬品を一切使わないため、無農薬で植物を育てている方にはおすすめの天然防虫スプレーです。
ドクダミ茶を飲んだことがある方はご存知だと思いますが、ドクダミは乾燥すると香りの成分が飛んで、本来もっている強いクセがなくなってしまいます。そのため、防虫スプレーを作るときは生の葉をそのまま使用して、本来のクセの強さを活かします。
用意するもの
▶︎ドクダミ(生) 250g
▶︎水 500ml
▶︎鍋
▶︎こし器(または濾過用ペーパー)
▶︎スプレーボトル
※上記の材料で480ml程度の量が作れます。ドクダミと水は作りたい量によって調整してください。
作り方
①エキスが出やすいように、予めドクダミの葉をハサミで細かく切ります。
(使用するのは葉っぱだけが好ましいですが、面倒な場合は花が入っていても大きな問題はありません。)
②水を鍋に入れて沸騰させたら、①を投入して4〜5分茹でます。
③火を止めたら、こし器を通して葉を取り除き、器に入れたまま煮汁を冷まします。
(こし器がない場合は、コーヒーフィルターなどで代用してもOKです。)
④煮汁が冷めたらボトルに移して完成です。
使い方
ドクダミ防虫スプレーは、防虫しておきたい植物に対してそのまま薄めずに使用します。
特に葉の裏や茎が密集している箇所に虫が隠れていることが多いので、葉を裏返したりしながら散布してください。
※使用する際は皮膚につかないように手袋を着用しましょう。
※無添加の為、できる限り作ってから数日内に使い切ることをおすすめします。
ドクダミはどこで手に入る?
日本中どこでも自生しており、野山や空き地などでも簡単に見つけることができますが、都会にお住まいの方は簡単に入手できない場合もあります。
ホームセンターでは殆ど取り扱っているところはありませんが、一部の園芸店や山野草を扱うお店であれば入手可能です。
入手が難しい方はネットで苗を取り寄せ、大きめのプランターで育ててみましょう。
楽天で販売中のドクダミ(苗)はこちらから Amazonで販売中のドクダミ(苗)はこちらからドクダミは多年草で、一般的な植物と同じように育てることができます。
生育旺盛でたくさん収穫できますので、随時冷凍保存しておけば、スプレー作りの時に必要なだけ利用できますので便利です。
観賞用にもおすすめ
ドクダミの中には一般的に見かける品種以外にも、観賞用としておすすめの品種があります。
一般種よりもボリュームのある花が印象的な八重咲き品種、変化のある葉色が楽しめる斑入りの品種など、ガーデン素材としても素晴らしい植物ですので、是非一度育ててみてください。
観賞用におすすめの品種↓↓
(ビオトープ)水辺植物 八重咲きドクダミ(1ポット) 湿性植物 価格:880円 |
(ビオトープ)水辺植物 斑入りドクダミ(1ポット) 湿性植物 価格:880円 |
最後に
今回はドクダミを活用した防虫スプレー(忌避剤)の作り方についてご紹介させていただきました。
生の葉を手に入れるのがちょっと難しいかもしれませんが、作り方は非常に簡単、防虫効果も高く、無添加で安心安全という点もおすすめのポイントです。
本記事を参考に、是非一度ご家庭でもお試し頂ければと思います。
初心者でも簡単にできる日常的な害虫対策については、下記のページでもご案内しておりますので、よろしければあわせてご覧ください。
ドクダミの他にも、ワームウッド(ニガヨモギ)を利用したスプレーについてもご紹介しています。ご興味ある方は下記のページもご参照ください。