はじめに
皆さんは、日常生活においてどれくらいの頻度でハーブに接していますか?
時々ハーブティーを飲むという方、外食時に食べるという方、または実際に育てているという方もいるかもしれませんね。
日本でも古来から、シソやヨモギやドクダミといった野生の植物が「和ハーブ」の筆頭として人々の心や身体を癒す役割を果たしてきました。
中でも、『最も古いハーブ』と言われるフェンネルは、古代エジプトの時代に栽培されていたほど長い歴史をもっています。
現在では料理や飲み物の材料、コスメやアロマ、サプリメントの原料として幅広く使われるようになりましたが、一方で、一般的に身近なものとして理解されているかといえば、まだまだそうではないようです。
そこで今回は「興味はあるけど使い方や楽しみ方がよくわからない…」「観賞以外にどんな用途があるのか知りたい」という方のために、基本的なハーブの活用法をご紹介させていただきます。
実際にご家庭で育てて楽しむ時の参考にしていただければ幸いです。
超ベーシックなハーブ活用法
ハーブは、主に以下の用途で日常生活に取り入れて楽しむことができます。
これらは、はじめての方にとっても手軽な活用方法ですので、試しにちょっと使ってみたい方は、是非試してみてください。ハーブが更に身近なものになるはずです。
それでは、実際どのようにして使うのか一つ一つ見ていきましょう。
ハーブティー
皆さんが「ハーブ」と聞いて一番最初に思い浮かべるのがハーブティーだと思います。
市販のハーブティーは日持ちするように乾燥加工され、ティーバッグなどに詰められていますが、家庭で育てていれば生葉のまま簡単にお茶を楽しむことができます。
使い方はいたって簡単!
①ハサミでチョキっと切って軽く洗浄
②主に葉の部分をポットに入れる
③お湯を注いでお好みの濃さまで待つ(最低3分以上は蒸らしましょう)
たった3ステップで美味しい自家製ハーブティーの完成です。
収穫したハーブを自然乾燥させて水分を取り除けば「ドライハーブ」に加工して長期間楽しむこともできます。
日本は世界有数の高温多湿環境のため、いくら天気の良い日に干しても水分が抜け切らずにカビが発生してしまうことがありますので、家庭用のフードドライヤー(食品乾燥機)を使用するのがおすすめです。
同時にお好みのドライフルーツを作って、ブレンドすれば美味しいフルーツハーブティーができます。
使いやすくコンパクト! 楽天で人気No.1「BelleLifeフードドライヤー」<参考商品>
天日干しにチャレンジしたい方は下記のページも参考になさってください。
【ハーブティーにぴったり!おすすめハーブ6選】
スペアミント
【特徴】
どんなハーブとも合わせやすく、ハーブティー以外の用途も多い。生育旺盛なハーブ。
アップルミント
【特徴】
ほのかにリンゴの香りがするミント。他のミントに比べてまろやかさがあります。
育て方は下記のページにて。
レモンバーム
【特徴】
レモンの香り。レモン系のブレンドを作りたい場合はベースとしても利用できます。
育て方は下記のページにて。
ジャーマンカモミール
【特徴】
不眠や胃腸不良の方には特にオススメ。花の部分だけ摘んで利用します。
育て方は下記のページにて。
ローズマリー
【特徴】
スパイシーさが欲しい方にはオススメ。紅茶などとブレンドすれば飲みやすくなります。
ステビア
【特徴】
ハーブティーに甘さが欲しい場合に最適です。他のハーブとブレンドする場合に使用します。
育て方は下記のページにて。
※ハーブティーの種類によっては体調に影響するものもありますので、妊娠中や授乳中の方、またはお薬を常用している方は特に、飲む前に医師や薬剤師にご相談の上ご利用ください。
※カモミールはキク科に属します。キク科アレルギーの方は使用をお控えください。
特に女性に好まれるハーブティーですが、男性は苦手な方が比較的多いようです。
もし男性にも味わって欲しい!と思っている方は、まずレモン系のハーブを使用したお茶をすすめてみましょう!
料理
キッチンハーブの寄せ植えがあれば、さっと摘み取ってそのまま料理に使えて便利。更にコスパも良し!
キッチンの雰囲気もなんだかオシャレな感じになります。
【そのまま簡単に使える!キッチンハーブ(例)】
- スイートバジル → ピザ、カプレーゼ(生のまま乗せたり挟んだり) etc
- フェンネル → ツナや卵のサンドイッチ、魚介類のカルパッチョ etc
- イタリアンパセリ → サラダのアクセント付け、オリーブオイルやビネガー漬け etc
- コリアンダー(パクチー) → サラダのアクセント付け、刻んで麺類に乗せる etc
- ルッコラ → 肉料理の付け合わせ、生ハムサラダ etc
ご紹介したのは、手間もかからず脇役として生のまま使える例なので、初めての方でも気軽にハーブを食卓に取り入れることができます。
レシピ検索するとなんだか難しそうなものや、普段あまり食べないようなものが出てきますが、初めは千切って散らしたり、挟んだりする程度で親しんでみると良いかもしれません。
便利なキッチンハーブセットはこちらから(リンク先:楽天市場)入浴剤
ハーブの種類によっては、お茶や料理に使っても使い切ればいくらいの量が収穫できるものもあります。
特にミント類は生育旺盛で、地植えにすると使っても使いきれないぐらいに繁殖することがあります。
そんな時は、豪快に沢山収穫してお風呂の入浴剤として使うのが一番です。
【入浴剤として活かせるハーブ(例)】
- ミント類 →メントールを多く含むニホンハッカは特に夏場にオススメ!
- ラベンダー →リラックス効果もあるので、寝る前の入浴にも!
- ゼラニウム →香り高いゼラニウムは華やかでリッチな気分にさせてくれます!
- レモングラス →血行促進と消炎作用で疲労回復!
- タイム →ハーブ類の中でも抜群の殺菌効果!
入浴剤として使う場合は、使用済みのストッキングや大きめのお茶パックなどに入れて、バスタブにお湯を張る前から入れておきます。香りがしっかりと出て、入浴する頃には浴室が香りで満たされますよ♪
自宅で収穫したハーブが入浴剤になるなんて、なんだかリッチな気持ちになりますよね。しかもハーブ以外のものは何も入れないわけですから、100%天然成分の無添加入浴剤というわけです。
観賞、切り花
ハーブの中には、花自体を楽しめる品種がたくさんあります。
お庭の植栽に、または刈りとってお部屋に飾ることで日常の癒しにもなりますので、実用的な用途を求めていない方でも存分に楽しむことができます。
【花も楽しめるおすすめハーブ(例)】
- コーンフラワー
→ブルーの品種が代表的ですが、他にも様々なカラーバリエーションがあり、エディブルフラワーとして食用にもなります。
- エキナセア
→ピンク、赤、オレンジ、黄色など様々な色があり、アメリカ先住民が薬用として使っていたことでも知られています。
- ナスタチウム
→主にオレンジ、赤、黄色の花を咲かせます。葉も花も食用にできます。
- カモミール
→白と黄色の可愛らしい花、りんごのような香りが特徴です。群生すると非常に見応えがあります。
- コモンマロウ
→開花期には次々と鮮やかな赤紫の花をつけ、ハーブティーの色付けにも使えます。
- バタフライピー
→蝶々のようなコバルトブルーの花が印象的なつる性のハーブです。ハーブティーの色付けにも使用されます。
- ラベンダー
→花の形も色合いも品種によって様々。比較的手のかからないハーブなので、初心者でも安心して育てられれます。
- チェリーセージ →可愛らしい小さなドレスのような形をした花が特徴。紫、赤、黄色、白、ツートンカラーなど様々な色合いが楽しめる観葉ハーブ。
- カレンデュラ
→花は主にクリーム色、黄色、オレンジ色で品種によって一重咲きや八重咲きなど様々です。野菜のコンパニオンプランツにもなります。
- チャイブ
→主に料理に使うハーブですが、ポンポンのような薄紫(薄ピンク)の花がとても可愛らしいので観賞用としても十分楽しめます。
その他の活用法
ハーブには他にも下記のような活用法があります。
知識やスキル、道具が必要なものもありますので、ハーブがより日常的なものになってきたら是非チャレンジしてみてください。
- クラフト(ドライフラワー、ポプリ、リースなど)
- 虫除けスプレー、チンキ
- 石鹸
- 精油
- コンパニオンプランツ etc
少し手間がかかったり、道具を使ったりすることが必要となりますが、楽しみの一つとして趣味に取り入れることで、より充実したハーブ生活を送ることができます。
最後に
ハーブは、観賞用としてだけではなく、世界中の国々で医食の分野に日々幅広く取り入れられています。
その土地の気候や風土とともに人々の生活と歩んできたハーブ、知れば知るほど奥深いものですが、まずは自分のライフスタイルや嗜好にあったものを選び、ハーブのある暮らしの第一歩を踏み出してください。
きっとあなたの知らなかった世界が待っています!
ハーブを初めて育てるという方には、下記のページがお役に立てるかもしれません。よろしければあわせてご覧ください。