はじめに
情熱的な赤い色をしたハイビスカスティーは、独特で爽やかな酸味と豊富なビタミンを含んでいるのが特徴のハーブティーです。
ビタミンCやクエン酸、リンゴ酸からその独特の酸味が生まれており、肌の老化を防いだり新陳代謝を高めてくれることから、美容や健康のお供として特に女性に人気のハーブティーです♪
古代エジプトでは「不老長寿の薬」とされ、クレオパトラも好んで愛用していたといわれています。まさに古代版サプリメントといった感じですね。
ルビーのような色合いも美しく、華やかで甘酸っぱい風味だけでなく、見た目でも私たちを楽しませてくれます。
今回は、そんな魅力的なお茶「ハイビスカスティー」に関する豆知識をご紹介したいと思います!
ハイビスカスティーの原料は何?
『実は、ハイビスカスティーにはハイビスカスが入っていない….』
普段から何となく好んで飲んでいる方でも、意外と知らないこの事実。
結論からお伝えしますと、、
ハイビスカスティーの原料は「ローゼル」という植物を乾燥させたものです。
一般的なハイビスカスの花のイメージは赤、ハイビスカスティーの色も鮮やかな赤、ということで、どうしても二つを繋げて連想してしまいますが、皆さんが想像している”あのハイビスカスの花”は一切入っておりません。
「ローゼル」とは一体どんな植物なのか、なぜハイビスカスティーと呼ぶのか、この後ご説明したいと思います。
ハイビスカスティーをお探しの方はこちらローゼルについて
なぜ”ハイビスカスティー”と呼ばれるのかをご説明する前に、まずは原料となっている「ローゼル」の基本的な情報をみていきましょう。
ローゼル
学名 | Hibiscus sabdariffa |
原産 | アフリカ北西部、熱帯アジア |
科名 | アオイ科(フヨウ属) |
分類 | 多年草 (日本では一年草扱い) |
大きさ | 1〜2m |
花期 | 9〜11月 |
耐性 | 耐寒性:なし 耐暑性:あり |
活用法 | ハーブティー、染料 etc |
ローゼルの原産地は熱帯ということで本来は多年草ですが、寒さの厳しい日本では一年草扱いの植物です。
(沖縄や九州では多年草として扱われることもあります)
寒さには極端に弱いため、地植えにすると(日本の気候では)冬に枯れてしまいます。
同じアオイ科ということもあり、形はオクラの花にも非常に似ていますよね。
花色も品種によってピンク色や淡い黄色いものなどがあります。
秋になると花が咲き、膨らんだ総苞片(=花を包んでいる部分)を収穫して、この部分がハイビスカスティーの原料になります。
ローゼルの種子をお探しの方はこちら
なぜ「ハイビスカスティー」って呼ぶの?
前項の基本情報を見ていて、勘の良い方はすぐにお気づきかと思いますが、学名に注目してください。
『Hibiscus sabdariffa』
確かに!「Hibiscus」(ハイビスカス)という文字がしっかりと入ってますね〜!
そうなんです、ローゼルの学名は「ハイビスカス サブダリファ」と言います。
ちなみに、お馴染み”あのハイビスカスの花”の学名は「Hibiscus rosa-sinensis」といい、こちらにもやはり「Hibiscus」(ハイビスカス)の文字がしっかりと入っています。
ローゼルも「あのハイビスカスの花」もアオイ科のフヨウ属に分類されます。
アオイ科にはいくつかの「属」が紐づいていますので、わかりやすく図にしてみました。
英語表記を見ていただくと一目瞭然なのですが、同じアオイ科フヨウ属に分類されている植物の学名には必ず「Hibiscus」(ハイビスカス)という文字が冒頭についています。
厳密にいうとアオイ科フヨウ属に分類されている時点でローゼルもハイビスカスと呼んで間違いではないということになります。
つまり、本ブログのタイトルにもなっている、”なぜハイビスカスティーと呼ぶの?” に対しての正確な答えとしては、
『ハイビスカスティーには、一般的に多くの人が想像している”あのハイビスカスの花”は入っていませんが、ローゼルという同属のハイビスカスは入っています』
となります!
最後に
筆者も以前は「ハイビスカス」と聞くと「南国の赤い花」のイメージが強く、ハイビスカスティーには ”あのハイビスカス” が入っていると思っていました。。。
色々な方とハーブティーについてお話しする機会が増えてから、ローゼルが原料であるという事実が意外に知られていないことに気付き、ちょっとしたお話のネタになればと本記事にてご紹介いたしました。
皆さんがティータイムを楽しむときの話題として参考になれば幸いです♪
ハーブティーは、原料によって妊娠中や授乳中の方、または薬を常服している方などに合わない成分を含んでいる場合もございます。該当する方は医師にご相談の上ご利用くださいませ。