ハーブ栽培に最適!紙製ポットの使い方と注意点を解説【初心者向け】

はじめに

皆さんはガーデニングで「種から育てる派」ですか?それとも「苗から育てる派」でしょうか?

もし「種派」なら、今回の記事はまさに必見!最後までお読みいただければ、きっと新しい発見がありますよ。


春や秋の植え付けシーズンになると、ホームセンターや園芸店には苗やプランターを求めて多くの人が集まります。筆者も毎年この季節になるとウキウキしながらホームセンターを巡り、ネット通販で園芸グッズを探すのが恒例です。最近は、安くて便利なアイテムがどんどん増えていて驚きの連続です。

そんな中でも特に注目したいのが、今回ご紹介する「紙製ポット」。これを使えば、ハーブの種まきから植え付けまでが格段にスムーズになります。

この記事では、筆者が実際に紙製ポットを使って感じたメリット・デメリットや使い方を詳しく解説!「気になっているけど実際どうなの?」と迷っている方にとって、役立つ情報をたっぷりお届けします。



紙製ポットとは?

紙製ポットは、リサイクル紙を特殊加工して作られた環境に優しい育苗用ポットです。一般的なポリエチレン製の「ポリポット」に代わる選択肢として、ガーデニングや農業で注目されています。

また、紙製ポットは「ペーパーポット」と呼ばれることもありますが、実は「ペーパーポット」という名称は日本甜菜製糖株式会社の登録商標です。この商品は、鉢型ではなく折りたたみ式で底のない集合鉢という特徴があります。


<参考商品>


また、「ジフィーポット」という商品もありますが、これは株式会社サカタのタネが販売している特定の商品名です。


<参考商品>

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そのため、一般的には「紙製ポット」や「エコポット」といった名称で呼ばれることが多く、販売者によっては「そのままポット」など独自の名前が付けられて販売されています。



使用するメリットは?

そのまま植え付けできる

紙製ポットの最大の魅力は、育苗した苗をポットごとそのまま植え付けられることです。

ポリポットの場合、植え付け時に苗を取り出す手間が必要ですが、紙製ポットならその手間が不要。

植え付け後は、ポットが自然に分解するため環境にも優しいアイテムです。(分解期間は商品によって異なります。)

さらに、この特性は苗にかかる負担を軽減し、特に直根性のハーブに適しています。直根性の植物は根を傷つけると成長に悪影響が出るため、紙製ポットが有効です。


ゴミが出ない

紙製ポットはそのまま土に還るため、ゴミが一切出ません。

一方でポリポットは再利用可能ですが、不要になった際はゴミとして廃棄が必要です。苗作りを頻繁に行わない方や、リユースのためにポットを洗う手間を省きたい方には、紙製ポットが最適です。

苗作りを頻繁に行わない方や、リユースのためにポットを洗う手間を省きたい方には、紙製ポットが最適です。



通気性に優れている

紙製ポットはポリポットに比べて通気性が高く、土の中の温度を適度に保つことができます。これにより、高温による土中の蒸れを防ぎ、苗が快適に育つ環境を提供します。特に夏場の育苗では、この通気性が大きなメリットとなります。


注意すべき点(デメリット)

以下は筆者が実際に紙製ポットを使用した際に感じたデメリットです。使用環境によって結果は異なる場合がありますので、あくまで参考にしてください。


カビが発生する可能性がある

紙製ポットは水分を吸収しやすい素材のため、温度や湿度によっては表面にカビが生えることがあります。カビが付着したまま植え付けると、生育不良や根腐れの原因となることも。

対策として、育苗中はポットをできるだけ乾燥した状態に保ち、土だけに水を与えるように水やりの方法を工夫しましょう。これにより、カビの発生を予防することができます。


根菜類には向かない

大根やにんじんなどの根菜類では、紙ポットが分解される速度が根の成長に追いつかず、ポットの底に根が当たって形が変形してしまう場合があります。そのため、根菜類を育てる場合には不向きと感じました。

家庭菜園で自家消費する分には問題ない場合もありますが、見た目が重要な出荷用野菜を育てる農家にはあまりおすすめできません。



こんなハーブの育苗におすすめ!

紙製ポットにはメリットもデメリットもありますが、特に一部のハーブを育てる際には非常に効果的なアイテムです。具体的におすすめの品種は以下の通りです

特に、紙製ポットで育苗したいハーブは下記の品種です。

・ナスタチウム
・フェンネル
・ディル
・ボリジ
・コーンフラワー
・カレンデュラ
・ニゲラ
・イタリアンパセリ

これらはすべて「直根性(※)」のハーブで、植え替えを苦手とする植物です。そのため、苗を植え付ける際には、根鉢を崩さないように慎重に扱う必要があります。

紙製ポットの最大の魅力は、「そのまま植え付けできる」こと。根に触れることなく簡単に定植が可能なため、直根性のハーブを育てる際には非常に有効です。


※直根性について詳しく知りたい方は、下記のページをご参照ください。



使用方法

ここでは、ナスタチウムの種まきから定植までを例にして使用方法をご説明します。


①土を入れる前にポットに水をかけて湿らせておきます。

注)長時間水に浸けると柔らかくなりすぎますので、短時間濡らす程度でOKです。


②種まき用の土を入れたら、再び水をかけて湿らせます。

かけ過ぎないように霧吹きを利用して湿らせるのがおすすめです。


③土の水気が落ち着いたら、乾き切らないうちに種まきを播きます。

※ナスタチウムは「嫌光性種子」ですので、画像のように種をまいた後はしっかりと土を被せます。


④育苗中は乾燥と過湿に注意しながら水やりを行います。

※嫌光性種子は発芽まで新聞紙をかぶせて光を遮っておきます。その他の種子は通常通り光のあたるところで管理します。


⑤発芽を確認したらすぐに新聞紙を外します。


⑥本葉が2〜3枚になったら定植OKです。


⑦植え付けは通常の苗とほぼ同じですが、唯一違うのは「そのまま植える」という点です。


【注意点】

ポットが露出していると分解するまでに時間がかかったり、土が乾きやすくなります。

植え付け時は、ポットが隠れるくらいしっかりと土をかぶせましょう。

※メーカーによって使用方法が異なりますので、使用する際は付属の説明書きをよく読んでご利用ください。



最後に

今回は、紙製ポットのメリットやデメリット、そして使用方法について詳しくご紹介しました。

ネット上ではさまざまな評価が見られますが、実際に使ってみると、特に直根性ハーブの育苗において非常に有効だと実感しました。育苗から植え付けまでスムーズに進み、植え付け時に根へのストレスがない点も大きな安心材料です。

まだ試したことがない方は、本記事を参考にぜひ一度挑戦してみてください。紙製ポットがあなたのガーデニングライフをより快適で楽しいものにしてくれるはずです。


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「ナスタチウム」の育て方について詳しく知りたい方は下記のページもあわせて参考になさってください。


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