はじめに
ラベンダーは、香りで心を癒し、美しい姿で庭や暮らしを彩る定番ハーブとして、多くの人に愛されています。その魅力は、ただ育てるだけでなく、見て楽しむことでも十分に感じられるものです。

北海道・富良野の壮大なラベンダー畑をはじめ、日本各地には一面が紫色に染まる美しいラベンダーガーデンが点在しています。訪れた人々を圧倒するその景色は、まさに「紫の絨毯」。季節ごとに開花をずらしたり、色の濃淡を生かしたグラデーションを作るなど、各地のガーデンには趣向を凝らした魅力があふれています。

「ラベンダーといえば紫」と思われる方も多いかもしれませんが、実は白いラベンダーという品種が存在するのをご存じでしょうか?

その純白の花姿は、紫ラベンダーにはない清楚さと繊細さを持ち、お庭をエレガントに彩る存在感を放ちます。
白いラベンダーは、一般的なラベンダーと同じく手間いらず。それでいて、庭や鉢植えの雰囲気をぐっと変える力を持っているため、「ちょっと庭の印象を変えたい」「人とは違うラベンダーを楽しみたい」という方には特におすすめです。
この記事では、白いラベンダーが持つ魅力と、ぜひ育ててほしい厳選8品種を詳しくご紹介します。お庭や観賞用の鉢植えにぴったりの品種を見つけるヒントにしていただければ幸いです。

ホワイトラベンダーの魅力とは?
庭のコントラスト作りに最適
白いラベンダーは、一般的な紫色のラベンダーとは異なる控えめな印象が特徴です。そのため、庭の脇役として他の草花を引き立てつつ、自らも美しく咲くバランスの良い存在です。

特に紫のラベンダーと組み合わせることで、ツートンカラーの庭を作り上げ、互いの個性を際立たせた華やかな景観が楽しめます。白と紫のコントラストは、庭全体をエレガントで洗練された雰囲気に仕上げてくれるでしょう。
珍しさで人目を引く
ラベンダーと言えば紫というイメージが一般的ですが、白花品種はその中でも非常に珍しい存在です。そのため、庭に一株あるだけで、訪れた人々の目を引き、新鮮な驚きを与えてくれます。
紫のラベンダーが咲き誇る中に一株だけ白いラベンダーを混植することで、その希少性と美しさがさらに際立ち、特別感のある印象的な景観を演出できます。
育て方は通常通りで簡単
ホワイトラベンダーは、ラバンディン系やスパイカ系など、一般的なラベンダーの交配種であることが多く、育て方も通常のラベンダーと同じです。
ラベンダー自体がもともと育てやすい植物であるため、初心者でも安心してチャレンジできます。特別なケアが必要ないため、白花の美しさを気軽に楽しめるのが魅力のひとつです。
代表的な品種8選
『ホワイトラベンダー』とは、白い花を咲かせるラベンダー全般を指す総称ですが、実際にはそれぞれ異なる品種名が付けられています。
今回は、国内で比較的手に入りやすいホワイトラベンダーの品種に絞ってご紹介します。ホームセンターや園芸店で見つかることもありますが、取り扱いが限られる場合が多いため、近くで見つからない場合はネット通販を利用するのもおすすめです。
お気に入りの品種を見つけて、お庭や鉢植えに迎え入れてみてください!

ストエカス アルバ
系統 | ストエカス系 |
開花時期 | 4月〜6月頃 |
草丈 | 50〜60cm程度 |
耐性 | 耐寒性:あり 耐暑性:あまりない |
【特徴】
形: 卵型で、丸みを帯びた形をしています。
大きさ: 他のストエカスラベンダー品種と比べて、やや小ぶりで、花穂の長さは2〜3cm程度です。
苞葉: 花穂の先端に、ウサギの耳のような形の白い苞葉(ほうよう)が特徴的です。
香り: ストエカスラベンダーの特徴である、甘く濃厚な香りがしますが、他の品種に比べて、より爽やかで、少し柑橘系のような香りも感じられます。
イングリッシュ アルバ
系統 | スパイカ系 |
開花時期 | 6月〜7月頃 |
草丈 | 70〜80cm程度 |
耐性 | 耐寒性:あり 耐暑性:あまりない |
【特徴】
形: 穂状で、細長く、上に向かって伸びます。
大きさ: やや小ぶりで、花穂の長さは2〜4cm程度です。
香り: 甘く爽やかな香りがしますが、他の品種に比べて穏やかで、より繊細な香りと言われています。

ブルーマウンテンホワイト
系統 | スパイカ系 |
開花時期 | 6月〜7月頃 |
草丈 | 60〜80cm程度 |
耐性 | 耐寒性:あり 耐暑性:あり |
【特徴】
形: 穂状で、細長く、上に向かって伸びます。
大きさ: 他のイングリッシュラベンダー品種と比べて、やや小ぶりで、花穂の長さは2〜4cm程度です。
香り: 甘く爽やかな香りがしますが、他の品種に比べて穏やかで、より繊細な香りと言われています。
エーデルワイス
系統 | ラバンディン系 |
開花時期 | 6月〜7月頃 |
草丈 | 60〜70cm程度 |
耐性 | 耐寒性:あり 耐暑性:あり |
【特徴】
形: 穂状で、細長く、上に向かって伸びます。
大きさ: 他の品種と比べて、やや大きめで、花穂の長さは5〜8cm程度です。
香り: 他の品種に比べて、より濃厚で、華やかな香りと言われています。

ロングホワイト
系統 | ラバンディン系 |
開花時期 | 6月〜7月頃 |
草丈 | 70〜80cm程度 |
耐性 | 耐寒性:あり 耐暑性:あり |
【特徴】
色: 純白で、他のラベンダー品種に見られるような紫色や青色を含みません。
形: 穂状で、細長く、上に向かって伸びます。
大きさ: 他のラバンディンラベンダー品種と同様に、花穂が長く、10cm以上になることもあります。
香り: 強く、爽やかな香りがします。
ピュアハーモニー
系統 | デンタータ系 |
開花時期 | 4月〜10月頃 ※通年で咲く場合もある |
草丈 | 70〜90cm程度 |
耐性 | 耐寒性:あり 耐暑性:あり |
【特徴】
形: 卵型で、丸みを帯びた形をしています。
大きさ: やや小ぶりで、花穂の長さは2〜3cm程度です。
苞葉: 花穂の先端に、ウサギの耳のような形の白い苞葉(ほうよう)が特徴的です。
香り: 他の品種に比べて、より爽やかで、少し柑橘系のような香りも感じられます。

ピュアホワイト
系統 | ストエカス系 |
開花時期 | 4月〜6月頃 |
草丈 | 20〜30cm程度 |
耐性 | 耐寒性:あまりない 耐暑性:あり |
【特徴】
形: 卵型で、丸みを帯びた形をしています。
大きさ: 他のストエカスラベンダー品種と比べて、やや小ぶりで、花穂の長さは2〜3cm程度です。
苞葉: 花穂の先端に、ウサギの耳のような形の白い苞葉(ほうよう)が特徴的です。
香り: 甘く濃厚な香りがしますが、他の品種に比べて、より爽やかで、少し柑橘系のような香りも感じられます。
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※開花時期は地域や当年の気温によって前後しますので、あくまで目安としてください。
※耐寒性や耐暑性があっても、地域によっては育ちにくい場合もあります。
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ホワイトラベンダーの育て方(苗から)
ホワイトラベンダーは、基本的に通常の紫色のラベンダーと同じように育てられます。ただし、日本国内では流通量が非常に少なく、種の入手が困難なため、苗から育てるのが一般的です。
適した環境を選ぶ
ホワイトラベンダーは日当たりが良く、風通しと水はけの良い場所を好みます。
ラベンダーは湿気に弱いため、ジメジメした環境や水はけの悪い土壌では根腐れを起こしやすくなります。地植えの場合、高植え(盛り土をして植える)にすると、排水性が向上し根腐れを防ぐことができます。
鉢植えでの管理
鉢植えの場合、長雨の時期には軒下やベランダに移動させることで、過湿によるダメージを防ぐことができます。鉢は水はけの良い素焼き鉢や底穴がしっかり開いたもの を選びましょう。
ラベンダー用土の選び方
市販の元肥入りの園芸用土(培養土)やハーブ専用の土を使うと手軽に育てられます。ラベンダーは 弱アルカリ性の土壌を好むため、自分でブレンドする場合は以下の配合がおすすめです。

- 小粒の赤玉土:7
- 腐葉土:3
- 苦土石灰を少量混ぜる(アルカリ性に調整)
こうすることで、ホワイトラベンダーが健やかに育つ土壌を作ることができます。
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日常管理
水やりのポイント
▶ 地植えの場合
根付いた後は基本的に水やりの必要はありません。特に雨が適度に降る環境であれば、自然の降水だけで十分育ちます。ただし、極端な乾燥が続く場合は、早朝や夕方の涼しい時間帯に軽く水を与えるとよいでしょう。
▶ 鉢植えの場合
土の表面が 完全に乾いてからたっぷりと水を与えます。ただし、ラベンダーは過湿に弱いため、常に湿った状態にしないよう注意が必要です。特に梅雨の時期や蒸し暑い夏は、過湿が原因で根腐れを起こしやすくなるため、水やりの頻度を控えめにしましょう。鉢の底から水がしっかり抜けるようにし、排水性の良い環境を整えることが大切です。
ハーブ全般の水やりのコツについては、以下のページでも詳しく解説していますので、ぜひご参照ください。
肥料の与え方
ラベンダーはもともと痩せた土地でも育つため、肥料は控えめにするのがポイントです。肥料を与えすぎると、徒長して株が乱れたり、香りが薄くなったりすることがあります。
▶ 園芸用土(培養土)を使用する場合
市販の元肥入り培養土を使用する場合、新たに肥料を加える必要はありません。
▶ 追肥のタイミング
基本的に追肥はほとんど必要ありませんが、開花後に株を回復させるためのお礼肥(※)を与えると、次の成長を促し、健康な状態を保ちやすくなります。
「肥料を使ったことがない」という方は、下記のページで基本的な知識を詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください。
剪定のタイミングと方法
ラベンダーは成長とともに茎葉が密集し、枝が広がりやすくなります。そのため、 株姿を整え、風通しを確保し、花つきを良くするために定期的な剪定 を行いましょう。特に植え付けた翌年以降は、剪定が健康な成長を促す重要なポイントになります。
▶ 開花し始めの軽めの剪定(春~初夏)
開花が始まった頃に、咲き終わった花穂を切り取るように軽く剪定します。これにより、次の花が咲きやすくなり、株の消耗を防ぐことができます。
▶ 晩秋の強剪定(秋~初冬)
晩秋には 株全体をコンパクトに整える強剪定を行います。 株元から1/3~1/2程度の高さを目安に切り戻し、古くなった枝を整理すると、翌年の生育がスムーズになります。
<剪定の注意点>
・木質化した部分は剪定しすぎない(新芽が出にくくなるため)
・真夏の暑い時期や厳寒期の剪定は避ける(株が弱りやすいため)
病害虫
ラベンダーは比較的病害虫に強い植物ですが、 風通しが悪くなると害虫が発生しやすくなります。特にアブラムシやハダニがつきやすいので、早めに対策をしましょう。
害虫の予防と駆除に関しては下記のページを参考になさってください。

ホワイトラベンダーの活用方法

ラベンダーの白い品種の活用方法は、基本的なラベンダーの活用方法と変わりませんが、白い花ならではの魅力もあります。
基本的な活用方法
- 観賞用: 花壇やプランターに植えて、美しい白い花と香りを楽しむことができます。
- 切り花: 花束やアレンジメントに加えて、爽やかな印象を与えることができます。
- ドライフラワー: 花を乾燥させて、ポプリやリースなどに利用できます。
白い花ならではの活用方法
- ウェディング: 白いラベンダーは、ウェディングブーケや会場装飾にぴったりです。
- ガーデニング: 白い花は、他の色の花と組み合わせやすく、様々な雰囲気の庭を作ることができます。
- 写真撮影: 白いラベンダー畑は、写真映えする人気のスポットです。

最後に
今回は、ラベンダーの中でも白い花を咲かせる「ホワイトラベンダー」の魅力と品種についてご紹介しました。
紫のラベンダーとは異なる趣を持つ白花種は、エレガントで清楚な印象を与え、お庭をより洗練された雰囲気に彩ります。品種や系統によって花の形や印象が変わるため、他の植物との組み合わせを工夫して、ぜひ素敵なガーデンデザインを楽しんでください。
ラベンダー栽培が初めての方には、まずは紫花のラバンディン系「グロッソ」からチャレンジするのもおすすめです。暑さや寒さに強く、初心者でも育てやすいので、ガーデニングデビューにぴったりです。
さらにラベンダーに興味を持たれた方は、下記の参考ページもぜひご覧ください。新しい発見がきっとあるはずです!
