初心者必見!ハーブの天日干しで失敗しないための5つのポイント

ハーブの天日干しで注意すべき点とコツ

はじめに

ハーブをたくさん収穫したとき、どのように活用していますか?

収穫したてのハーブは香りが豊かで、そのままお茶や料理に使えれば理想的ですが、多くのハーブには「収穫適期」があり、そのタイミングで一気に摘み取る必要があります。しかし、一度に大量に収穫しても、家庭での消費には限界がありますよね。

そこで、長期保存のために乾燥させる方法が欠かせません。(一部のハーブはそのまま冷凍保存も可能ですが、風味や食感が変わることも。)

筆者が以前勤務していたハーブ専門店では、大量のハーブを専用の乾燥庫で処理していましたが、家庭ではそんな設備はなかなか用意できません。結果として、多くの方が天日干しで乾燥させることになります。

日本の湿度は天日干しに向いていない。。

ところが、家庭でのハーブの乾燥は意外と難しいもの。しっかり乾いたと思っても、保存中にカビが発生してしまうことも少なくありません。

そこで本記事では、家庭でドライハーブを作る際の天日干しのポイントを分かりやすく解説します。失敗しないためのコツを押さえて、香り豊かなハーブを長く楽しみましょう!



天日干しはなぜ難しいか

家庭でハーブを天日干しするのが難しい最大の理由は、日本の気候にあります。

日本の気候はなぜハーブの天日干しに不向きか

ご存知のとおり、日本は湿度が高い国。特に春から夏にかけては気温も上昇し、梅雨時には湿度が急上昇します。実は、日本の年間降水量は、地中海沿岸のヨーロッパと比べると約3倍にもなるのです。

一方、多くのハーブの原産地である地中海地方は、乾燥した気候が特徴。カラッとした空気の中で自然に水分が抜け、理想的な乾燥環境が整っています。

しかし、日本の湿度の高さはカビの温床になりがち。しっかり乾かしたつもりでも、保存中にカビが発生してしまうことがよくあります。つまり、日本のような高温多湿の環境で、ハーブを天日干しで適切に乾燥させるのは意外と難しいのです。

では、どうすれば失敗せずにドライハーブを作れるのでしょうか?次の章で、具体的な対策とコツを詳しく解説します!



天日干しのコツとポイント

では、家庭でカビのリスクを減らしながら、上手にドライハーブを作るにはどうしたらよいのでしょうか?ここでは、天日干しを成功させるための重要なポイントをご紹介します。


乾燥させる場所を選ぶ

ハーブを乾燥させる場所は風通しの良い日陰がベスト

「天日干し」と聞くと、直射日光に当てて乾燥させるイメージがありますが、実はこれはNG。強い日差しにさらすと、水分は抜けやすくなるものの、ハーブの大切な香りも一緒に飛んでしまいます。さらに、葉が焼けて変色し、見た目も悪くなってしまいます。

理想的なのは、風通しの良い日陰。
陰干しすることで、香りや色合いを損なわずにしっかりと乾燥させることができます。


束ねすぎない

ハーブの天日干しの際は束すぎないことが大切

茎ごと刈り取るタイプのハーブ(ラベンダーやセージなど)は、できるだけ少量ずつ束ねるのがポイント。

束が太すぎると、茎の間の水分が抜けにくくなり、内側からカビが発生しやすくなります。特に茎が太いハーブは、少しずつ分けて干しましょう。


乾燥前に水分を拭き取る

ハーブを洗った後は、キッチンペーパーやタオルで軽く水分を拭き取るのがおすすめ。このひと手間で乾燥が早まり、色褪せや葉焼けの防止にもつながります。


ザルやメッシュ素材を活用

ザルやメッシュを利用したカモミールの乾燥

束ねられないハーブ(カモミールの花やローレルの葉など)は、ザルやメッシュの上に重ならないように広げて乾燥させます。

乾燥中は1日1〜2回程度天地返しを行い、均一に水分が抜けるようにしましょう。さらに便利なのが、通気性の高い「干しカゴ」。これを使えば天地返し不要で、効率よく乾燥させることができます。


<参考商品>



乾燥の仕上がりをチェックする

ハーブの種類や天候によって、乾燥にかかる日数は異なります。そこで、乾燥が完了したかどうかを見極めるポイントを押さえておきましょう。

枝を折ってみる → ポキッと折れればOK(しなる場合はまだ乾燥不足)
葉を指で挟む → パリッと崩れるならOK

もし「湿っているような、いないような…」と判断が難しい場合は、最後の仕上げとして電子レンジで20秒ほど加熱するのも有効です。ただし、保存する前にしっかり粗熱を取ることを忘れずに。


乾燥後の保存方法

ハーブを乾燥した後の保存方法

乾燥が完了したハーブは、できるだけ空気に触れさせないことが重要です。適切に保存することで、香りや風味を長持ちさせることができます。

<保存容器の選び方>

以下のような密閉できる容器を使い、直射日光や高温多湿を避けて保存しましょう。

ガラス瓶(風味を損なわず、見た目もおしゃれ)
プラスチック容器(軽くて扱いやすい)
ジップ付き保存袋(省スペースで保存しやすい)

さらに、乾燥剤(シリカゲル)を一緒に入れると、湿気対策になり、より長期間の保存が可能になります。

乾燥が終わったハーブはプラスチックやガラスの密閉容器、もしくはジップ付きの保存袋に入れ、空気に触れないように配慮し、直射日光と高温多湿を避けて保存しましょう。

もしシリカゲル乾燥剤を用意できるようでしたら、更に長期間安心して保存が効きます。


フードドライヤーを活用するメリット

「ドライハーブを作りたいけれど、天日干しの手間がかかる…」「湿気が多くてうまく乾燥できない…」そんな方には、家庭用のフードドライヤー(食品乾燥機)がおすすめです。

<フードドライヤーのメリット>

短時間で乾燥できる → 天日干しのように数日かからず、効率よく水分を抜ける
カビの心配がない → 安定した温度で乾燥するため、湿気によるトラブルを防げる
ハーブ以外も活用可能 → オレンジやレモンなどのフルーツも乾燥でき、フルーツハーブティー作りにも最適

メーカーによってデザインや機能は異なりますが、相場は1〜2万円程度。

日本の家庭では年間数万円分の食品ロスが発生していると言われていますが、フードドライヤーを活用すれば、ハーブはもちろん、野菜や果物の保存にも役立ち、長期的に見てもコストパフォーマンスの良いアイテムです。


<参考商品>



最後に

今回は、天日干しでドライハーブを作る際のポイントとコツをご紹介しました。

ハーブだけでなく、ラベンダーなどのドライフラワーやポプリ作りにも応用できる方法なので、ぜひ本記事を参考にチャレンジしてみてください!

正しい方法で乾燥させれば、香り豊かなハーブを長く楽しむことができます。自家製ドライハーブで、暮らしにちょっとした癒しをプラスしてみませんか?


ドライフラワーやクラフトにおすすめのハーブは下記の記事で紹介しておりますので、ぜひご覧ください。


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